29話 ページ30
監督生くんから、スカラビアに 監 禁 されていたという報告を受けた
カリムが厳しい訓練をさせているという告白
そして、時々別人のようになるのだという
＿＿＿＿心当たりしかなかった
管理を任され、俺一人モストロラウンジに居残りしていたが、翌日アズールくんから電話がかかってきた
“通話をそのままにして、待機してください”と
嫌な予感はした
俺に“態々見せよう”としているのだから
｢ジャミル、お前だけは……お前だけは絶対にオレを裏切ったりしないよな？
だってオレたち、親友だろ！？｣
カリムの泣きそうな声
いつものようなアホくさい、脳天気な明るい声色ではなかった
｢……はは。
ははははははははははははは。
あははははははははははははははははははははははははは！！！！！｣
ジャミルの高笑い
冷静な言葉ではなくて、呆れきった、乾ききった笑い声
｢…………そういうところだよ。
俺はな……物心ついた時から、お前のそういう能天気でお人好しで馬鹿なところが……
大っっっっ嫌いだったんだ！！！｣
『……』
聞くに耐えない。
続きを聞くことすら、それは重苦しい。
＿＿そして同時に、自分に重ね合わせてしまったのだ
足は、もう勝手に行く先を決めて歩いていた
･
･
･
｢食料も飲み物も、全部持ってこい！
今日は宴だ。阿呆な王が消え、真の実力者が王になった記念日だからな！｣
『(……ジャミル、これが本当にお前がやりたかったことなのか)』
オーバーブロットした、ジャミルが王様にでもなったかのように玉座にいる
食べきれないほど溢れ切った食べ物がある
今まで生きていなかった地位に、遂に立てたことの反動なのか、らしくない行動をしている
彼は食べ物も、財産も、なにもかも人並みに考えていたはずなのに
＿＿＿＿もう、違うつもりなのか
拳を強く握り締め、大広間に入れずにいた
そんな時だった
背中に手が置かれた
温かくて、力強い、知っている手だ
『……カリム』
｢来てくれてありがとうな！！A｣
そう言って、カリム、オクタヴィネルメンバー、そしてオンボロ寮の監督生くんとグリムくんがゾロゾロと入って行く
自然と、何故か彼らの背中は頼もしく感じて自分もその中に混じっていた
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為人(プロフ) - サイコパス人間さん» ありがとうございます！頑張りますね！ (2020年8月17日 0時) (
レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
サイコパス人間 - 頑張ってください！！これからも頑張ってください！ (2020年8月16日 23時) (レス) id: a7568b633b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：為人 x他2人 | 作成日時：2020年7月12日 2時
