20話 ページ21
平穏に日々は過ぎてくれない
この年に入ってから、各寮の寮長がオーバーブロットになることが続出していた
＿＿だが、その代わりに得たものもある
今までの厳しすぎる規則が緩んだ。笑顔のために。
自暴自棄ではなく、一つの目標のため努力をすることになった。
欲しいものを奪い取り得るのではなく、それを得るために平和に材料を手に入れる工夫をした。
今年は“異常に”騒がしい
先に待つ、運命がそうさせているのだろうか＿＿＿？
「あ、貴方は…」
『お久しぶり、監督生くん』
廊下でばったり彼とであった
曇りのない、綺麗な純粋な瞳をしている
だが、本当に彼は魔力を持たない“ただの人間”か？
彼は黒き馬車が迎えに行った人材だ
間違い？ 偶然？ 手違い？
＿＿＿＿本当に？
『君に話があるんだけど、今からオンボロ寮を訪ねてもいいかな？』
「え？ぁ、はい！自分は大丈夫です
グリムがツナ缶を散らかしてるんですけどそれでも良ければ…」
元の世界に変える方法を探していると彼は言った
だが、それは見つかるのか？
彼がここに来たのは運命ではないのか
オーバーブロットは人生を大きく動かす
そしてまた、人生を動かされ起きるものである
･
･
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オンボロ寮に着くと、彼はお茶を入れてくれた
「えっと、話ってなんでしょう？」
『監督生くんは、元の世界に帰りたいんだっけ？』
「…はい、学園長に探しては貰ってるんですが全然見つからなくてですね……あの人、本当に探してるのかな…忘れてる気がするんですよねぇ」
一理ある、と心の中で呟いた
あの人、やる時はやるがやらない時はマジでやらない人であるのを知っている。
『俺なら、君を元の世界に帰せるかもしれない』
「えっっ？！ほ、本当ですか！？？」
『…はは、そう期待はしないでくれ
理論上なら、俺のユニーク魔法で帰すことができるよ』
俺の魔法は“なんでも変化させ、作り出せる”
つまり彼の世界と繋がる扉や鏡を作り出すことが出来れば、彼は元の世界に帰れるだろう。
『ただし、俺の思い描く君の世界と君の頭の中にある世界に誤差が生じてしまう。だから君の住む世界に通じる世界に繋げるのは普通なら容易じゃない』
「……つまり、帰るのは難しいと…」
『いや、手段としては単純だよ』
「え？」
『普通なら、って言ったろ？
…道具を使うんだ。実は、強い魔力を持つものがあれば意思と記憶を共有できる魔法薬が作れるんだよ』
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為人(プロフ) - サイコパス人間さん» ありがとうございます！頑張りますね！ (2020年8月17日 0時) (
レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
サイコパス人間 - 頑張ってください！！これからも頑張ってください！ (2020年8月16日 23時) (レス) id: a7568b633b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：為人 x他2人 | 作成日時：2020年7月12日 2時
