17話 ページ18
Aside
身支度を整え、ジャミルやカリムに話しかけられる前に制服を風魔法で乾かして鏡の間まで駆け出した
授業まで時間があったため、図書室で数冊本を借りては数ヶ月後ではあるがテストに備えて復習と予習を行った
礼儀作法、知識や技術を身につけるのは苦ではない
むしろ昔はカリムのために自分を磨くこと が楽しくて仕方がなかった
そのせいか、でさえここに入ってからも慣れてしまったのか長時間の勉強は時間を潰すのに最適な手段となっていた
…だが、ある程度早めに引き上げた方が良かったな
そう後から思わされたのだが
「良かったら今晩うちの寮でご飯食べてかないか？
…あ、でもAもスカラビア寮生だから食べに来ないかってのも変だな！なっはっは！！」
『…おい、ジャミル
お前の主が危ない行動してるぞ、どうにかしてくれ』
図書室で数冊本を借り、教室に向かっていたのだが
集中し過ぎて遅くなり、ちょうど寮生達が登校し始める時間帯だから運悪く遭遇してしまった
そして今、追いかけられた結果…捕まった
キラキラと目を輝かせるカリムを見て、ジャミルに視線を贈るが面倒くさそうにしていた
早く何とかしろ、と言わんばかりの表情で見つめればしぶしぶため息を吐きながら口を開いた
「カリム、Aは三年だから忙しいだろう。無理に誘うのは良くない｣
「あー…そっかぁ、、最近三年生忙しそうだもんな
あんまり校舎で会わないからつい無理に誘っちまった！ごめんな…A」
『……』
しゅーん…としているカリム
なぜだろう。すごく悪いことをしている気分になる
だが、ジャミルとも話し合ったように
俺がカリムに近づくのは控えなければ
＿＿だから、俺も一つ決意をした
『…カリム、お前が元に戻りたいと思っているなら。まだ俺を友達と思っているなら、言わせて欲しい』
「…！なんだ？？」
ぎゅ…っと強く拳を握りしめる
カリムは何か期待しているのか、目をキラキラとさせて俺を見下ろしている
だがそれを、俺はへし折ることになるだろう
『これ以上、関わらないでくれ』
「…え？」
目を見開いて、赤い瞳がこちらを見ている
＿＿快晴のような明るい表情に、曇が生じていく
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為人(プロフ) - サイコパス人間さん» ありがとうございます！頑張りますね！ (2020年8月17日 0時) (
レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
サイコパス人間 - 頑張ってください！！これからも頑張ってください！ (2020年8月16日 23時) (レス) id: a7568b633b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：為人 x他2人 | 作成日時：2020年7月12日 2時
