虎の少年は死神と呼ばれた少女と出逢う (ページ14)

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13.更なる脅威ページ14

敦side

『三回目...！』

彼女がそう云った瞬間、レイピアのものと思われる金属音が辺りを痛々しく響かせた

『よ、っと。』

Aちゃんは僕の所まで戻ってくると深呼吸をするようにして息を整える

敦「あ、あのさ、Aちゃん。
僕、あの時加勢しに行こうとしてたんだけど...」

『嗚呼。よかったですね。
加勢しに来ていたらあなたがあの攻撃を食らってましたよ。』

やっぱりか！！

僕は冷や汗をかきながら彼女を見る

彼女はにっこり、とこちらを見ていた

『さて、あれをもろに受けたらすぐには起き上がらないでしょう。
今のうちに鏡花ちゃんと合流を...』

彼女の言葉が途切れる

瞬間、目の前は血飛沫で真っ赤に染まった

芥「くっ、ククク...
僕らポートマフィアから逃げられると思うな...！」

先ほどまで倒れていたはずの芥川が起き上がり、羅生門を彼女に突き刺したのだ

『どう、して...？
手応えはあったはずなのに...！』

彼女は刺された部分を押さえながら立ち上がる

ポタッ、ポタタ...

彼女の鮮血が地に滴り落ちる

芥「笑止。僕が貴様を把握してないとでも思っていたのか？貴様は裏社会でも名高い。
身の程をわきまえておくべきだったな。」

グサリ、ともう一度彼女を突き刺す

『う...あ...』

唸り声をあげて彼女は重力に従って倒れていく

敦「Aちゃん！！」

然し、その声も虚しく彼女には届かなかった

芥「さて、次は貴様だ。人虎。」

敦「くっ...！」

僕は自身の手足を虎化し、戦闘態勢に入るのだった