〔TOB〕導師継承者２ (ページ27)

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第七十五話：聖殿パラミデス　　二章ページ27

フィ「そういえば、僕も読んだことある。『最新版・古代遺跡建築理論』だよね」

ライフィセットが嬉しそうに言う

テラリア「あぁ、あれか。私も読んだことがある。いずれ行ってみたいと思いながら読んだよ」

その言葉にテラリアも楽しそうに頷いて同意する

エレノア「はい。アイゼンは読んだことありますか？」

ライフィセットとテラリア、2人の様子にエレノアは嬉しそうに頷くとアイゼンに聞く

アイゼン「……いや、俺が読んだのは初版だ」

３人の話に衝撃を受けたのか何なのか、話している声が徐々に小さくなりながらエレノアに答える

テラリア「先程のアイゼンが言った石を積み囲いを広げていく場合、内側に残る石を取り除くことが必要となり、あまりにも非効率だ、と指摘があったな」

先程言った建築理論の内容を思い出しながらテラリアはアイゼンが言った説明に対して言う

フィ「テラリアも読んだんだね！」

テラリア「少しだけだ……」

テラリアの言葉に嬉しそうにするライフィセットとそんな彼に少しだけ照れたようにしつつも楽しそうにしている

エレノア「はい。テラリア様が言うように指摘があり、そこから研究が進められたんです

最新版では、定説がいくつも覆されていて、とても興味深いので、ぜひ読んでみてください」

２人をかわいいと思いつつエレノアは笑顔で彼女の説明に頷くとアイゼンに最新版の古代遺跡建築理論を勧める

アイゼン「お、おう」

エレノアが笑顔で言う彼女にアイゼンは引き攣り詰りながら頷く

ロクロウ「なんか……アイゼンの説明、全否定してないか？」

エレノアがアイゼンへと言った言葉に微妙な表情をしたロクロウが隣にいるカディッシュに聞く

カディ「ん……」

キセルを吸いながらカディッシュはロクロウの言葉に頷く

ユルール「時代の違い……だね……」

ロクロウ達の側にいたユルールも聞こえたため、遠い目をして小さく呟く

エレノア「あ、いえ……そういうつもりでは……」

ロクロウやカディッシュ達の側で微妙な表情をしているベルベット達にエレノアは慌てて違うと言う

アイゼン「……考古学というのは、疑問と検証の繰り返しで、日々、学説は変化するものだ。気にするな……」

気にしていないとアイゼンは言うが、誰がどう見ても目に見えて相当落ち込んでいる

カディ「それ、気にしてる奴の台詞だろ……」

テラリア「はは……」

そんなアイゼンにカディッシュはキセルを咥えたまま呆れ、テラリアは苦笑するのだったー……