神山くんと恋をする。3

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お寺をお参りして
仲見世通りでの束の間の自由時間。



桐山先輩と七瀬と3人であげまんじゅうを食べる。
すごく美味しかった。



「これめっちゃ美味いなぁ！
あと5つは食べられるんやけど！」



「もうすぐお昼だからダメ！
照史最近また太ってきたよ？」



「え、ほんま？」



「も〜〜！！」



桐山カップルは、本当に可愛らしい。
ともくんと一緒にいられない私だけど
この2人を見るとなんでかムカつく事はなくて
癒されるから不思議なカップルだ。




「重岡さん藤井さん神山さん！
人形焼買ってきました、食べて下さい！」




すかさず3人にアタックをかける可愛い後輩達。
今日は服もお化粧も気合い入ってて
私なんて戦う前から負けてる感じ。悔しいなぁ。




「うわ〜めっちゃうまい！」



ともくんのいつもの笑顔。
私だけに向けられる笑顔なのに
今日は後輩達に向けられている。
なんか悲しいけど、ともくんが美味しいもの食べて
笑顔だからまぁいいか、なんて。




「A、大丈夫？」



「うん、大丈夫！」



七瀬に心配され、少し泣きそうになったけど。
強がった私を察したのか七瀬が抱き締めてくれる。
私も、七瀬みたいに堂々としたいなぁ。




「よっしゃ昼飯や！行くで〜！」



いつもよりテンションの高いシゲ先輩。
シゲ先輩に着いてみんなお昼ご飯の
もんじゃ焼きのお店へと歩いて向かう。




私も七瀬達と一緒に歩き出した時、
腕を引かれて立ち止まる。



振り返れば、そこには私の腕を掴むともくん。




「え、なんで。」




「もうほとんどみんな行ったから。
Aと一緒に歩きたいなーなんて思ってん。」




そう言って私の手を取るともくん。




「みんなにバレちゃうよ？」




「俺はAにさっきみたいな顔させるんやったら
バレた方がええなーって思うんやけど。」




「は、恥ずかしい。」




「ほんま可愛ええな。
もうちょっとこのまま歩こか。」




「うん。」




少し前を歩く七瀬達が振り返り
七瀬はにっこり笑ってピースしてくれる。
さっきの後輩達やお姉様方は更に前を歩いてるし
束の間のともくん独り占めだ。嬉しい。




「ここで写真、撮りたかったとちゃうの？」



「、、、撮りたかった。」



「ふはっ、俺も撮りたいなって思っとった。」




雷門の前で私にそう尋ね、私の返答に
笑みをこぼすともくん。
ともくんのスマホで七瀬達に撮ってもらう。




ともくんも同じ気持ちでいてくれたことが嬉しい。





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