検索窓
今日:18 hit、昨日:0 hit、合計:18,780 hit

夕暮れ ページ5







「‥‥‥‥フゥ。やっと山を降りれた‥‥‥」


肺にたまった二酸化炭素を勢いよく吐き出し、大きめの編み笠を深く被り直す。


その編み笠からはみ出るように見える銀の長い天パは、夕暮れの日を受けてキラキラと光っていた。


その髪の持ち主は赤い目を光らせ、手頃な木陰に座ると持っていた錫杖を軽く地面に突き刺してから、編み笠を取る。


風呂敷から大きめの握り飯を二つ取り出し、それを口に含んでは咀嚼する。



(山を降りるのに、随分かかったな‥‥‥)



予想以上に下山に時間をかけた事を悔いながら、一つ目の握り飯を食べ終わる。竹の水筒に入った湧き水を飲み、一息つく。


人差し指をひと舐めし、それを立てた状態で放置すると、吹いた風が彼女の指を撫でる。


(風下‥‥‥‥。当分、あそこの村人が来ない事を祈るか。)


風下という事実にホッとし、もう一つの握り飯を食しに入る。









食べ終えた頃に、茂みがガサッと音を立てる。それとほぼ同時に編み笠をかぶり、錫杖を抜く。


風呂敷を包み直し、背中に背負うと、その茂みをしっかりと見つめる。


もう一度大きな音を立てて出てきたのは









兎だった。







そして、向こうから微かに二人の男児の声がした。




子供の声→←兎を追う子供



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
24人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 過去捏造 , 吉田松陽
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

山乙女 桜(プロフ) - ぽんすさん» ありがとうございます!!‥‥‥‥作者のくせに、何で自分の範囲を分かってないんだろう‥‥‥(理由 掛け持ちをしているバカだから)本当にありがとうございます! (2018年9月19日 19時) (レス) id: c43285d175 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんす(プロフ) - 山乙女 桜さん» まずは、のページでした。(細かい事で申し訳無いです...)楽しく読ませて頂きました。続きが楽しみです(*´ω`*) (2018年9月19日 18時) (レス) id: 2d0a9b218e (このIDを非表示/違反報告)
山乙女 桜(プロフ) - ぽんすさん» てかゴメンなさい。自分でどこにその単語入れたか忘れました。教えてください←オイ (2018年9月19日 17時) (レス) id: c43285d175 (このIDを非表示/違反報告)
山乙女 桜(プロフ) - ぽんすさん» ゲ‥‥‥。私としたことが‥‥‥。誤字の指摘、ありがとうございます! (2018年9月19日 17時) (レス) id: c43285d175 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんす(プロフ) - 凄いどうでもいいですが、洛陽ではなく→烙陽です (2018年9月19日 14時) (レス) id: 2d0a9b218e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:山乙女 桜 | 作成日時:2018年7月22日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。