今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:4,746 hit
小|中|大
言葉を吐く話 ページ2
・
「‥‥‥‥ある程度不安なところは残るけども、まぁ、大丈夫でしょうね」
「ハァハァ‥‥‥‥本当、ですか?」
「これに関し、我は嘘をつかないわ」
「‥‥‥‥‥‥では、約束を、果たして、くださいよ」
「待っていなさい」
そう言うと、目を閉じて眠った様な顔になる。
‥‥‥‥時間が、長い。
きっと、数秒しか経っていないだろう長い時間が終わり、その目は開いた。
「‥‥‥‥‥我が罪」
「その呼び方はやめてください」
「そうか。ならば、今はどんな名を冠しているんだ?」
「‥‥‥‥‥虚、と」
「そうか。言い得て妙な言葉ではあるが、まぁいいだろう」
そう言って、まっすぐに自分を見据えてくる。
「何が聞きたい、虚」
ずっと待っていた言葉が投げられる。
だから、ずっと吐きたかった言葉を言った。
「‥‥‥‥‥貴方は、《何》ですか」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
21人がお気に入り
21人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:山乙女 桜 | 作成日時:2018年12月24日 17時