かっぷる＊STORY

お疲れ様/シラハマかっぷる ページ41

亜嵐は今日は京セラドームでEXILEのライブ

家を出て行った時のすっごい気合い入ってた表情を思い出す。


亜嵐とのラインのやりとりは
私の頑張ってきてねの一言で終わっててまだ既読もついてない



インスタを開けば興奮冷めやらぬファンの人達の投稿が流れてきて
私も少しライブ気分を味わえたりして。


あー…やっぱ無理して休んででも行けばよかったかな。
自分でチケットを用意して亜嵐に内緒で行くつもりだったけど思わく仕事が忙しくなっちゃったんだよね


亜嵐からのラインも帰ってこないし
そろそろ寝よっかな。

お肌のケアして歯磨きして後は寝るだけ
ベッドに入れば癖で片側を空けちゃって
あー…今日は1人でベッド使えるんだって
無駄に大の字になってみるけど
リラックスするどころか寂しくなってくる。


ゴソゴソって起きていつも亜嵐が部屋に居る時に着てる24karatsのパーカーを引っ張り出して着替える。
亜嵐が着てもオーバーサイズなのに
私が着たらワンピースみたいになっちゃうけど
これ着たら済むから結構楽なんだよね

楽なだけじゃなくてこれを着れば亜嵐の香りに包まれてなんか少しだけ寂しさ紛らわせるような気がするの




……亜嵐の匂いに包まれたら安心しちゃったみたいでいつの間にかそのまま寝てて
スマホの着信音で目を覚ます。


何時かはわかんないけど朝ではないみたい…
まだ回らない頭だけどとりあえずスマホの手を伸ばす


「A〜！！」


電話に出ると陽気な亜嵐の声
うるさくないから飲み会の途中とかではないんだろうけど
ホテルに帰って来たところかな？


「今帰ってきたー…ちょー最高だった。俺やっぱEXILE好きだわ」


「おかえりなさい。インスタにファンのみんなが投稿あげてたの見たよ！盛り上がったみたいだね」


「そうなんだよね！すっげぇ盛り上がった！ATSUSHIさんがさぁー…」


お酒も入って気分がいいのか嬉しそうに楽しそうに今日のことを話してくれる亜嵐の話を聞くのが私もすごい嬉しい


よかったねって相槌を打ちながら聞けば自然と私も笑顔になって


「明日何時起きなの？」


「………」


1時間くらい話したかな？ふと私が話しかけるとなにも応答がなくて
不思議に思いながらも耳を澄ますと微かに寝息が聞こえる。


寝ちゃったのかな
ライブで疲れてるはずのに1時間も電話してくれて…
本当亜嵐は優しいよね


「お疲れ様」


電話の向こうで眠る亜嵐に私は優しくそっと呟いた。

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