かっぷる＊STORY

＊ ページ23

「亜嵐〜、今日約束してたでしょ？視聴覚室…空いてるよ？」


亜嵐先輩は視聴覚室で多分…
考えなくたって2人がそこでなにするのか想像できる


「玲於くんも一緒にどう？女の子もう1人呼ぶから」


この人ほんとにあたしの事見えてないのかな


「玲於はあたしと帰るんですっ。申し訳ないですがお断りします」


むかついて咄嗟にそんな事言っちゃったけど…後悔
シーンと静まり返って微妙な雰囲気


「って事だから。ごめんね俺お姉さんみたいな性 欲モンスターに興味ないの、行こっか」


そんな捨て台詞を残して玲於は歩き出して
その手は私の手をしっかりと握ってる


まさか手を握られるなんて思ってもなくて
ドッキドキしながらもなるべく悟られないように
平然を装って隣を歩く


そんなに遠くない家までの距離
きっとすぐ着いちゃう
もったいないからゆっくり歩きながら
折々玲於をチラ見してその横顔目に焼き付けて



「どっか寄りてぇんだけど遅くなったからさ…明日どっか寄ろう」


って事は明日も一緒帰れるの？
期待をしながらも聞き返せなくて


「明日…部活ないからさ。また一緒に帰ろう」


玲於の言葉にうんうんって頷いて
そしたら玲於が嬉しそうな顔するから
胸の奥がキュンってして


…やめてよ期待しちゃうじゃん

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