かっぷる＊STORY

私の彼氏/イワタかっぷる ページ2

「たかのりー！！！」


「えっ？なに？なに？どうしたの？」


私の声に驚いたのか寝転んでたソファーから
飛び起きてきた剛典


よくもまあこんなに次から次へと
少し来てない間にひっくり返ったように
汚くなった部屋をやっと片付けたのに
寝室を片付け終わってリビングに戻ると
また服とかDVDとか新しいドラマの台本とか
そこら中にポイ捨てされてる


「せっかく片付けたのに汚さないでよ！それと！汚れ物の洗濯の中にバナナ紛れ込ませないで！もう少しで一緒に洗濯する所だったんだから」


服の山の中に何故か紛れてたバナナ
なんでバナナ？なんて思うけど
カバンに剥き出しで食パンが入ってる剛典ならありえる話


「あー、朝ごはん食べる時間なくてバナナ持ってったけど忘れてそのまま汚れた服と一緒になってたかも」


なんてそんな訳の分からないこと言いながら
私が怒ってるのにへらへらしてる剛典


「そんな怒んないでよ、こっちおいで」


子犬フェイスで人懐っこい笑顔
誰もが騙されそうな甘い雰囲気で
私を誘うあざと系男子


「剛典が片付けてくれるまで行かない！」


ぷんすかしながら断固拒否して
えーなんて言ってる剛典を無視して
まだ掃除が終わってない場所に向かう


唯一綺麗なお風呂は
簡単に掃除が終わりそうでよかった。


本当はどんなに部屋が汚くても
パンツや靴下が散らかってても
剛典のなら苦痛にならないし
むしろあたししか出来ない事に
特別感感じてるんだけど
甘えるから剛典にはそんな事言わない



「Aー！これどこに片付けるんだっけ？」


剛典の声にリビングに向かうと
私の言葉にやばいと思ったのか
一生懸命片付けてる剛典


「一緒に片付けよっか」



すごく世話がかかるし甘えん坊な人だけど
私の愛しの彼氏。

私の彼氏/ヤマシタかっぷる→←私の彼氏/イマイチかっぷる

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す