知っていたのは ページ5
和牛のお二人だった
「先程はありがとうございました。これからも応援よろしくおねがいします」
言い終わり足早に去っていくボケ担当の水田さん。
どうやら急いでいた中、わざわざ声をかけてくれたらしい。
申し訳ない事を思ったなぁなんて考えているとまた声がして
「ほんまに、ありがとうございます。
もしかして、いつも劇場に来てくれてはりますよね?」
言わずもがなツッコミ担当の川西さんで
薫「ぇ……… はぃ…………」
川西「そうですよね。なんか似てるなぁって思ってまして」
どこかで聞いた事のある様なセリフだなぁ………
なんて考えていたら
なおも話しかけてくる川西さん
川西「いつまで大阪にいてはります?
良かったら案内しますよ?」
聞いている様で、有無を言わさない感じが目で見てとれた…………
断りかたを知らない私は
薫「良いんですか?
明日の夕方には帰ります」
それを言うのに精一杯で、それに満足をしたのか、川西さんは待ち合わせの時間と場所を言って足早に去っていった。
私はただ、去っていく背中を眺めるだけ。
あっけに取られた。
きっとあの目付きは恋愛ゲームで言うと危険フラグだろう。
『今思うことは、あの時の危険フラグを見抜いていればもう少し違う人生があって、今の私は窮屈さを感じることは無かったのだろう』
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作者名:美音 | 作成日時:2019年2月28日 16時