【2j3j】ひ み つ じ こ う 。【反応集】

隠 し ご と は ページ4

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『これは、大丈夫だから』

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【不破湊】

「姫〜、どしたー？」


ふわふわな声で呼ばれて、振り返る。やばい、と思ったときには遅い。おかえり、と慌てて頬を拭う。


「……なんかあったん？」


いつもよりワントーン低く、笑顔も忘れてそう聞かれる。目を逸らして大丈夫だと告げるも、ゆっくり近付いてくる。


「いや大丈夫なわけないって。何で隠すん？」


掴まれた腕にびりっと痛みが走って、気付かれた。


「なに、これ。」

濃い影を纏った彼は、今までで聞いたこともないような声を出す。


「いや、何その顔。誰にやられたん、」


必死の形相。殺気がひしひしと伝わってくる。次の朝は物騒な殺人事件のニュースに顔を顰める貴方。





【西園チグサ】

「ちゃんと謝ってもらわないとあたしの気が済まない！！」


怪我が見つかると腕を引っ張って加害者の元まで。何度止めても、大丈夫だと言っても彼女は止まらない。


「彼女傷付けられて怒んない人間いる！？ほんとに意味わからん！ほんと無理なんだけど！！！」


終始怒っていて声は届いていないのかも知れない。加害者に無理やりでも謝らせて、ちょっと待ってて、と加害者を連れてどこかへ。


「まだ帰すって言ってないけど」


冷たい視線に夏だというのに凍りつく。帰ってきた彼女は終始笑顔だった。





【伏見ガク】

「なんすか、何で隠すんだよA」


怪我を何日も放置していたら見つかった。必死に言い訳するけれど、何一つ聞いていない。


「誰にやられたんだって、」


転んだだけ、と嘘をつく。彼はドジっすねー、なんて笑うけれど、後ろを向いた途端、すっと冷たく表情が変わる。


「嘘は駄目だって言ったはずなんだよ、オレ。」


嘘をつかせた(・・・・)のは一体誰だ。何日かけても見つけ出す。


「見ィつけた。」


貴方のためならなんだって迷わないに決まってるんだから。





【鷹宮リオン】

「ちょっとアンタなによ、これ！！」


彼女の機微には敏感だから、すぐにばれてしまう。黙りを決め込んでいると、はあ、と大きなため息。目線を合わせてそっと頭を撫でる。


「隠すことないじゃない。Aに怒ってるわけじゃないし、」


ね、と宥めるように首を傾げる。頷けば少し笑ってどこかに電話をかけ始める。


「A、こっちに来て」


強く抱きしめて存在を確かめる。彼女はいつも通りににこりと笑った。


貴方のためにかけるお金ならいくら使ったって全く惜しくない。これが、金持ちを敵に回すということ。

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