俺は太宰治になれない

脅される前に従う奴 ページ32

「お前達がこの街にした事忘れたとは云わせねぇぞ」









「先代の暴走か、だがその先代も死んだ。最後は私が看取った


　若し彼の血の暴政が復活したなどと云う噂があるなら


　その真相を慥かめねば君達も不安じゃないかね？」













いやいやいや……貴方が先代を殺したんでしょ！？知ってンぞ！！！












「あんたに関してもよくない噂が出回ってるぜ


　本当は先代は病死じゃなくあんたが殺したンじゃないかってな」












おー、見事な程にバレてる……さあこれに首領はどんな反応を……













「そうだよ、先代は私が殺した」
















え……云っちゃうの？じゃあ証明人の俺、要らなくね？









「マジかよ……」










そりゃそんな反応になるわな……俺、あの時が一番恐怖だったからな



















案外落ち着いていると思った其処の君！！









未だにビビってますけど？？







だってさ、何時迄もビビりな俺で実況してたら困るだろ？












「中也君、取り敢えず共同調査を申し出たい


　我々が調べた先代復活の噂と君が追う荒覇吐は明らかに同根の事件だ、


　条件を分け合うだけで互いに利がある結果を齎すと思うのだがね」













「若し断ったら？」






　





すると森さんはボイスレコーダーなる物を取り出し音声を再生する、







すると中原中也に助けを被る声が訊こえた











すると苦虫を噛み潰したように顔を歪めた中原中也













え………マフィアってこんな非道な事するンですね…










知ってたけどさ……





仲間とかが人質に取られたら大体の人は従うンじゃない？








否、俺は脅される前に従うと思うけど。

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