其の頭脳は異能力者故か

起こってしまった悲劇 ページ43

「少し宜しいか？一寸訊きたい事がある」


　


　






福沢は先程も云っていた通りに江川とその近くにいた村上に話しかけた


　









「縛られて気絶していた男は何者だ？」












福沢がその様に訊くと村上が答えた










「嗚呼……あの紳士はこの計画のもう一つの目的だと訊いています」















訊いている？まるで他人事のようだ











「今回の計画は脚本家の倉橋と二人で計画したんですがあっちはあっちで目的であったらしい」






　





「あの背広の紳士は滅多に姿を現さない男で彼を捕まえる事も目的の一つだったとか……」















「！！」













福沢は思わず目を見開いた










そんな福沢達の元へ更なる悲劇が………













「福沢先生！被疑人はずっと其処に居ましたか！？」









「如何した？」











警部の只らなぬ様子に福沢は如何した？と訊いた









警部は額に汗をかきながらも起きてしまった悲劇を伝える











「脚本家が自室で殺されました……！！」











「何だと！？」












その言葉に福沢は勿論、近くで話を訊いていた江川と村上も目を見開き驚愕する




　











現場に争った形跡はなく鍵のかかった自室で背中から腹まで刺し貫かれていたそうだ











近くにあった鍵などには脚本家の血がついていた










刺された時に飛び散った血がついてしまったのだろう












「密室事件……」











「何が起こっているんだ……」

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