まだ続いていた私の初恋。8【名前変換オリジナル】

☆304　変なこと言った?　 ページ10

授業中も教室内はチョコの匂いが漂っていた。

先生が何も言わないのは…


きっと先生も女子生徒からチョコでも貰ったのだろう。


まあいいけど。

私の勝負する時は明後日なんだから。


明日、姫華ちゃんとチョコを作って。

圭くんと翔くんに渡すんだから。


ん!木ノ瀬の分も作るつもりだけど、どうやって渡すのか考えてなかった。

なんとかなるかな…。


とりあえず日曜日は先に翔くんの家に行って…


圭くんには…

家知ってるから…小学校の頃の家と変わってなかったらの話しだけど。


まあそこんとこは翔くんに聞けば大丈夫だと思う。

.


.


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とにかく渡すことは決定。


大丈夫っ。たとえ好きな人に彼女がいたりしても。

彼女がいるからなんなんだ。


自分の想いを届ける、伝えることが何よりも大切なんじゃないか。


圭くんにチョコを渡せなかったら…絶対に後悔すると思う!!


だったら。


やらずに後悔するより、やって後悔しよう。


千晴になんと言われようと。

私は圭くんが好きなんだ。


強くなろう。


バレンタインデーは良い機会だと思う。


姫華ちゃんみたいに強くならなくちゃ。


フラれるのは分かっている。

それでもこの気持ちを伝えたい。


怖がってばかりいるのはもう嫌だ。


私だって、きっとやればできる!

日曜日頑張ろう!!


翔「チョコの匂いがやばいっすな。」

授業中。冗談で鼻をつまみながら苦笑いした翔くん。

A「やっぱりチョコが教室にいっぱい隠れてると思うからね〜。」


翔「俺の机の中にもチョコが入っているしな。」

A「何個?」


翔「机に2個。鞄に5個。…今年は異様に多く貰うな。」


圭「お前、見た目はいいもんな。」


私たちの会話を聞いていた圭くんがふり向く。


翔「性格もいいだろっ!!」

圭「自分で言うなっ。」


A「で、でも…翔くんは本当に性格もいいと思うよ。」


何気なく言った言葉。

嘘は付いてない。


圭「…。」


翔「あはっ、やっぱり?」


…圭くんが黙ってしまった。

.


.


何か変なことを言っただろうか。


.


.


ちょっと不安になって原因を考え込んでいると、


「永井っ、前を向きなさい。」

圭「あ…はい。」


圭くんが先生に注意されてしまった。


ご、ごめん圭くん…。


ふと隣を見ると、翔くんはなんかいたずらな笑顔だった。

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