まだ続いていた私の初恋。8【名前変換オリジナル】

☆330　告白のタイミングは。 ページ36

〜翔side〜

2月14日、バレンタインデー当日。


俺は何かこう…そわそわしていた。

朝は5時に目が覚めちまうし。

朝ご飯とか喉に上手く通らない感じがするし。


鏡に映る自分はやけににやけてるし…。


ウキウキしてちゃダメなのに…ウキウキしてしまっている。


母さんには冷たい視線で見られたし。

なんか、もうすぐある定期テスト勉強もやる気が出るし。


♪〜♪〜

翔「ぉわっ?!」


12時半くらいにかかってきた…


翔「…姫華からか。」


姫華からの電話にも異様に驚いてしまうし。

.


.


翔「もしもし?」

『あ、翔?』


翔「うん!」


『今日のことだけどさ、1時くらいにあんたの家にチョコ届けに行くからね。』


1時って、もうすぐじゃないか。

翔「え…そのさぁ…」

『もちろんAも一緒だよ。』


ドキッ


翔「あ…ですよね。」

『何?緊張してるの?嬉しい??』

翔「…ん。」


『可愛いw』


翔「男に可愛いとか言うなよ!!」


『だって可愛いもんw』


携帯電話越しに聞こえる、小さい頃から変わらない姫華の笑い声。


翔「てか、なんの電話だよ…用事はー?」

『え?1時くらいに行くよってこと。』


翔「姫華と成瀬さんで来るの?」


『…A、1人で。』

ドキッ

俺の鼓動が早くなる。


翔「なんで成瀬さん1人でっ?!」


『幼馴染みの優しさっ♪』

ええ…と俺は何かが抜けたようにへたり込む。


別に、成瀬さんは俺が本命チョコなわけもないんだしさ…。

俺がちょっとした文句を言おうと口を開きかけた。


『告白しろ♪』


姫華の言葉を聞いて口を閉じる。

.


.


.


.


.


翔「…ん?」


『告白するの!これは絶好のチャンスなんだからね?!』


翔「ちょっ…ちょっと待てよ!いきなりすぎだろ!!」

『Aのこと好きなんでしょ?』


翔「…まあ。」


『じゃああの子に想いを伝えて、スッキリしちゃいなよ。』

スッキリするって…。


.


.


『あ、じゃあそろそろA来そうだからまた後でね!』


翔「え!おい!!」

.


.


.


呼び止めた…けど。

とっくに電話は切られていた。

.


.


.


告白…

好き

“成瀬さんのことが好きです”

.


.


この俺が…告白かよ…。


しかもフラれるのが分かっていて告白!

.


.


.


.


.


.


まあ…

あいつとの恋に成功した後に…想いを伝えるのは無理だし。


.


.


今日…伝えたほうが良さそうなのは確かだよな…。

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