まだ続いていた私の初恋。8【名前変換オリジナル】

☆297　今でも憧れ。　 ページ3

言いかけの言葉を言わないまま、翔くんは名前の呼ばれた方にふり向く。


私も同じ方向を見た。

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千晴「圭知らない?」


千晴だ。

相変わらず、綺麗で可愛い。

同じ女子から見てもそう思う。

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翔「圭?」


千晴の問いかけに翔くんはめんどくさそうに眉をひそめる。


圭くんはさっきトイレに行ったよね。


というか…千晴は彼女だから圭くんのこと探してるんだよね。

昼休み一緒に過ごしたいよね。

クラス違うから、余計昼休みは一緒にいたいと思う時間。


彼女の特権だよね。


彼女だから…誰の邪魔もなく、彼氏のことを探せる。

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いいなぁ…。

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翔くんが圭くんはトイレにいるってことを教えたら…。


いや、普通教えちゃうよね。

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私は自分勝手に悲しくなった。


それがきっと表情とかにも出ていたと思う。

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翔「…。」


その時、無言で私の方を見た翔くんと目が合った。

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彼は、切なそうな笑顔を見せた。

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翔「圭は、職員室に用事があるってさ。」


えっ?!

職員室?


私は彼の言葉に驚いて真っ直ぐと彼の横顔を見つめた。


千晴「職員室ー?」

翔「先生にでも、説教されてるんじゃね?」


千晴「ええー…職員室かぁ…。」


かったるそうに4組の教室から出て行った千晴。

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翔「教えてやったんだから、お礼ぐらい言えよな!!」


千晴が完全にいなくなったところで廊下を睨んだ翔くん。

私は何も言えずにその横顔を見つめる。


翔「ま、嘘の情報だけどー♪」


いたずら少年の顔になった翔くん。

面白そうに笑っている。

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A「なんで…嘘を?」

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私の問いに彼は一瞬だけ考え込むように目を泳がせて。


翔「なんとなぁーく。」


また笑顔で答えた。

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A「アハハッ。」


私も思わず笑みをこぼす。

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千晴には悪いけど…。


なんだか翔くんのよく分からない行動が可笑しかった。


彼は面白い。

それは春の頃から思っていたことだ。


そんな彼の面白くてリーダシップがあって、ムードメーカーで格好良くて笑顔がまぶしいところ…


全部に私は、今でも憧れている。

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きっとこれからも憧れている。

その思いは変わらないだろう。

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