まだ続いていた私の初恋。5 【名前変換オリジナル】

☆170　覚悟を持てる強い人。　 ページ13

「ただいまー。」


家に着いた私。


「あれ…まだ9時すぎなのに、高校生はもっと夜遅くまで遊んでくると思ってた。」


お母さんが扇風機の前を占領してテレビを見ていた。


確かに…こんな早く帰ることになるとは私も予想してなかったよ。


「アイス食べる？」


アイスキャンディーを私に差し出す。

暑いけど…


「ごめん。いいや。」


私はそう一言残して、自分の部屋へ行った。


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「ふぅー…。」

浴衣のまま、ベッドへ倒れ込む。


無言で起き上がり…手を伸ばしてエアコンのリモコンを取る。


そしてエアコンを作動させて…


「あーぁ…。」


またベッドへ顔を埋める。

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また考える。

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『大切だと想える人』について。


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好きな人が幸せなら、自分は辛い思いをしてもいい。

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そんな覚悟を持てる強い人になりたい…。

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今の私じゃ無理だよね…。

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圭くんが…千晴と一緒にいるところを見ると…


嫉妬しちゃう自分がいる。

あなたが誰かと付き合うことになることが嫌だと思う自分がいる。

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圭くんが、もし千晴に恋愛感情をもっていなくても…


いつかはあなたの隣にいれる人が現れる。

あなたに愛される人が現れる。

私じゃない誰かが…きっといつか。


―――その時、私はどう思うのだろうか。


あなたの幸せそうな姿を心から喜べる？


失恋しても前向きに考えれる？


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「…今の私じゃなぁ。」

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翔くんと同じ。


大切だと想える人の幸せを願いたいけど、今は無理。

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ありがとうも、ごめんなさいも、言えない。


弱い私だから。

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♪〜♪〜

「!!?」


ビックリして飛び起きる。


…メールだ。

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私は携帯を開いてメールを確認した。

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「…圭くんからだ。」

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