まだ続いていた私の初恋。5 【名前変換オリジナル】

☆168　彼らしくない。　 ページ11

「…なんであんたらハモってるの？」


千晴が奇妙なものを見る目で…圭くんと翔くんを交互に見る。


そんな2人はお互いの顔を見て…固まっている。


そして私は2人の言葉に驚いて…顔をしかめる。

.


.


.

「…もういい。俺は帰る。」


固まっていた圭くんが…私たちに背を向けた。


えっ――？


私は違う意味で顔をしかめる。


帰っちゃうの――？


「えっ？帰っちゃのっ?!圭が帰るならうちも帰ろうっと。」


あの子は…私の言いたいことを声で表して圭くんに付いて行った。

.


.


「あいつッ…。」

.


.


呆然と立ち尽くしていた私の隣で…彼が舌打ちをした。


「…成瀬さん。」

静かな声に顔を上げる。


目に映るのは…悲しそうな顔の憧れの人。

.


.


.


.

「ごめん…せっかく楽しい夏祭りにしようと思ってたのに…なんか変な空気にして。」


「あ…うん……大丈夫だよっ。」


このときは苦笑いしかできなかった。


「…成瀬さん？」

.


.


.

「何…？」

.


.


.


.


.


.


「俺…

.


.


.


.


.


.


.


.


.

どうしたらいい…？」

.


.


.

え？

.


.


.


.


.

困惑する私の顔を一瞥して…

.


.


.


.


「ある1人の…俺にとって大切だと想える人の幸せを願おうとすると…逆に傷付けちゃう…。」

.


.


.


.


.

彼らしくない…


小さな声が聞こえた。

.


.


.


.


その…大切だと想える人は誰ですか？

☆169　ラッキーかな…？　→←☆167　泣いてた理由。　

ラッキーアイテム

革ベルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す