２５.追憶に呑まれて、溺れゆく ページ25
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「ト、トントンちょっと深呼吸しよか？
そんなに怒気満ち満ちてると、非常に……非常に言いにくいねん、」
「俺が怒ってると言いにくいほど、ふざけた理由なんやな？よし言ってみ？怒らへんから」
「絶対怒るやつやんそれ！」
コネシマが噛みつくようにトントンへ言葉を吐く。普段は割と温厚であるトントンだが、怒っている時の雰囲気ときたら、コネシマもシャオロンも___それどころかグルッペンでさえ、尻込みしてしまうものがある。
時間絶対厳守――理由は不明だが、今回の任務を遂行するにあたって、耳にタコが出来るほど言い聞かされた言葉。それが何を意味するのか、コネシマには知らされていないがトントンの様子を見る限り、かなり重大なものだったのであろう。
「(………やっぱ許してもらえへんな！この調子じゃあ。)」
隣のシャオロンとアイコンタクトを交わして、どう弁明するか模索する。シャオロンはただただ穏便に事を済ませたかった。そもそも、シャオロンの任務はコネシマとは違い、別の人間の追跡、更には相手組織の拠点の把握が主なものだった。今回の不手際はコネシマの自業自得であり、何故自分まで怒られているか、こちらが逆ギレしたくなる状況にあるのだ。
天井でレトロな光を灯すペンダントランプが、いやに穏やかで。
怒りの篭ったシャオロンの瞳とトントンの瞳、そして何故か楽しそうに事の始終を傍観しているグルッペンに視線を行き来させると、諦めたようにため息を吐いた。
「――正直に言うとな、」
結論。コネシマが選んだのは、正直に全貌を事細かに話す事であった。
「山下は簡単に見つけたし、直ぐにぶっ飛ばしたんよ____あ、勿論、生きとるで！生け捕りや、ここは仕事の出来るコネシマ様への褒めるポイントな。
……で、本当ならそこで終わりやったんやけど、丁度山下にとある女が絡まれててな？」
「朝から女を連れ込むとは、余程欲求不満だったんやろうな。ブラック体制が見え透いているぞ、その組織」
「いやまぁそれもそうなんねんけど、――女が、な？」
いやに歯切れが悪い。
非常に言い辛そうな口籠もりシマに、トントンは痺れを切らしたように先を急かす。「で？」
慎重に____ここは慎重に真相を話したかったコネシマは、頭の中で必死に言葉を選ぶ。しかしその時間が大きな命取りとなったらしい。
「――都やったらしいで」
シャオロンがコネシマより先に爆弾を無遠慮に投下してしまったのだ。
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雪原(プロフ) - ふぃおさん» 申し訳ありません。ご指摘ありがとうございます。修正しました！ (2017年12月22日 22時) (
レス) id: b79552e05e (このIDを非表示/違反報告)
ふぃお(プロフ) - 26話辺りから名前変換出来ていませんよ〜 (2017年12月22日 22時) (レス) id: 86fe828a4e (このIDを非表示/違反報告)
リオ - 設定から書き方までツボ過ぎてやばいっすわｗ続きがくっそきになるので更新頑張ってください!! (2017年9月18日 20時) (レス) id: 0dc7e3ba93 (このIDを非表示/違反報告)
雪原(プロフ) - すりぴいさん» コメントありがとうございます。稚拙な文章ですが、そう言って頂けて大変嬉しいです！不定期になるかとは思いますが、精一杯頑張ります…！ (2017年9月18日 20時) (レス) id: 4141bf49c5 (このIDを非表示/違反報告)
すりぴい - ﾝﾝﾝﾝｯ！！好きです。更新頑張って下さい! (2017年9月18日 19時) (レス) id: 796ae87385 (このIDを非表示/違反報告)
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