２３.追憶に呑まれて、溺れゆく ページ23
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かつ、と革靴の踵が床を踏み鳴らしていく音が廊下内に反響する。大理石の壁と何処までも続く終わりの見えないような長い廊下の床には真紅のレッドカーペットが敷かれている。
見るからに高級そうな建物内___そこを歩くのは、この雰囲気には些か不相応な赤と白のTシャツにオーバーオールを着た男とコネシマである。
コネシマの隣を歩く男の頭には床と同じ赤のニット帽があり、可愛らしいブタの飾りが揺れている。
男____シャオロンは、頭の後ろで腕を組みながら、恨めしそうにコネシマを横目で睨んだ。
「ほんっとに勘弁しろよシッマ……お前のせいで俺まで怒られる羽目になるんやぞ！」
「いやいや流石に多少のお小言はあっても、そこまで怒られることはないやろ。
だってトントンの言う通り、生け捕りにしたんやで？あとはオスマンに任せれば、情報一気に手に入るやん、いやぁコネシマ様の功労が讃えられるなこれは！」
「そうやなかったら絶対あとで殴るわ」
「おん？やるか？」
お互いいがみ合いながらも、行く先は同じだ。長い廊下の一番突き当たりにある扉――その奥に二人がこれから会いに行く予定の人物、トントンがいる部屋がある。
つまり、言うなればここは組織の本拠地であり、コネシマとシャオロンは任務を終え、気絶した山下を拠点にまで運んできたのである。
煽り合いをしている内に、その扉前まで着いたらしい。やけに重厚な部屋は、トントン専用の執務室というわけではなく、この組織のリーダー格である男の執務室だ。トントンは大体そこにいて、報告を待つことが多い。
重たい黒塗りの扉だが、漂ってくるのは並々ならぬ威圧感___紛れもない、トントンのものである。流石のこれに、楽観的だったコネシマの表情に焦りの色が見え始めた。
「お、おうおう……待ってこれ想像以上にトントン怒ってるんのとちゃう？」
「だから言ったやろ…！電話でも��なぁにやってんすかねぇ？��って威圧感たっぷりで怒られたんやからな？」
なんとも往生際の悪い。
普段は軽く扉を開けるも、今の雰囲気には入る勇気が出ず、小声で会話をする。終いには、「お前が先は入れや」「はぁ！？お前のせいでこうなったんやろ！？」と押し付け合いをする始末だ。
しかし二人の無意味な押し問答は、突如として現れた第三者によって呆気なく幕を閉じるものだった。
「何してん？入らへんのやったら俺が先入るわ」
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雪原(プロフ) - ふぃおさん» 申し訳ありません。ご指摘ありがとうございます。修正しました！ (2017年12月22日 22時) (
レス) id: b79552e05e (このIDを非表示/違反報告)
ふぃお(プロフ) - 26話辺りから名前変換出来ていませんよ〜 (2017年12月22日 22時) (レス) id: 86fe828a4e (このIDを非表示/違反報告)
リオ - 設定から書き方までツボ過ぎてやばいっすわｗ続きがくっそきになるので更新頑張ってください!! (2017年9月18日 20時) (レス) id: 0dc7e3ba93 (このIDを非表示/違反報告)
雪原(プロフ) - すりぴいさん» コメントありがとうございます。稚拙な文章ですが、そう言って頂けて大変嬉しいです！不定期になるかとは思いますが、精一杯頑張ります…！ (2017年9月18日 20時) (レス) id: 4141bf49c5 (このIDを非表示/違反報告)
すりぴい - ﾝﾝﾝﾝｯ！！好きです。更新頑張って下さい! (2017年9月18日 19時) (レス) id: 796ae87385 (このIDを非表示/違反報告)
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