番外編 ハートの時計様リク 続 ページ48
長くなっちゃいました、すみません！
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「気分を害されたのであれば、申し訳ありません。ベアトリクスさん。でも、これが私なのでございます。謝り反省する事は出来ますが、変わる事は出来ませんわ。」
Aは柔らかく笑いながらそう言った。皮肉も、嫌みも含んではいない。ただ、自らの意思を自らの言葉で紡いだ。
「そうですか。」
ベアトリクスは、特に大きなリアクションもなくバルコニーへ出て読書をし始める。
コーデリアは、真っ赤に塗られた艶やかな唇を血で滲んでしまうほどにきつく噛んでいた。
「待たせてしまったかな？」
扉が開いて、聞き覚えのある声が響く。
低くて威厳のある声。
勿論、四人の夫であるカールハインツだった。
「あぁ、カール！！」
コーデリアは、先ほどの不機嫌は何処へやら。
カールハインツへと駆け寄り、A達に見せつけるように抱きしめた。
「まぁ、カールハインツ様！」
クリスタもまた、嬉しそうに駆け寄る。
コーデリアなんて眼中に無いようで、光を失った2つのくぐもった瞳にはカールハインツしか写っていなかった。
「お帰りなさいませ。」
ベアトリクスは、本を閉じて使い魔に預けると恭しくお辞儀をする。
それはもう、夫婦がするものではない。
ただの社交辞令だ。
そして、Aはというと…
「あらあら、クリスタさん。羽織物が…」
クリスタが、カールハインツに駆け寄った際に落とした羽織を拾い上げただけだった。
それは、まるでカールハインツを特別視しないようであった。
コーデリアはコレに嬉しがり、ベアトリクスは疑い、クリスタは気にした。
しかし、Aはこれで良かった。
いや、これが良かった。
『明日、君は私に冷たくするんだよ。』
『私がカールハインツ様にですか？』
『あぁ。』
『そんな失礼なこと、出来ませんわ。』
『良いんだ、A。私は、何時だって君の優しい愛情を感じている。そして、理解している。君を、傷つけたくはないんだ。お願いだ、A。彼女たちに、君が傷つけられるなんて考えただけで苦しいよ。』
『カールハインツ様…』
『愛しているよ…誰よりも。何よりも。』
そっと、昨夜のやり取りを思い出しながらカールハインツの目を見つめた。
カールハインツは、優しく誰にも気づかれずに微笑んだ。
それは、ただ一人。
愛するAへの笑みだった。
第39話 12人のヴァンパイアからの挑戦状 8→←番外編 ハートの時計様リク
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね！私逆ハー大好物なので嬉しいです！ディアラバのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2023年4月16日 11時) (
レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
アイリーン - 月浪兄弟のカルラの一人称は【私】でシンは【オレ】です (2018年8月9日 16時) (レス) id: 1474bc4c9d (このIDを非表示/違反報告)
らぶりー - 私はクリスチャンではないのですが気になる部分があったので書き込みます。お祈りの「私も人を許します」の部分なのですが、まず許すではなく赦すです。そして神は人が人を赦すことを良しとしていません。そして皆ではなく御名です。 (2016年12月21日 19時) (レス) id: 5fe65dcde7 (このIDを非表示/違反報告)
柚流葉(プロフ) - 続編出来ました！これからもよろしくお願いします(^o^) (2016年1月12日 18時) (レス) id: 0b1b6bc3c3 (このIDを非表示/違反報告)
柚流葉(プロフ) - 瀬羅様 ありがとうございます！ (2016年1月12日 18時) (レス) id: 0b1b6bc3c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚流葉 | 作成日時：2015年3月10日 23時
