第33話 12人のヴァンパイアからの挑戦状 2 ページ35
「……シュウ？」
無神家とレイジとのお茶を楽しみ、片付けをした後に自室に戻ってきたAは、自らのベットに寝ているシュウに気がついた。
まるで、自分のベットのようにリラックスして眠っている。
「…眠たいのね。」
Aは、苦笑いしながらシュウに布団をかける。ふと、シュウの耳にあるイヤフォンに気がついた。
「眠ったまま聞くのは良くないわ。」
Aは、シュウの耳はめられたイヤフォンを取ろうと腕を伸ばした、その時＿＿＿
「眠ってない。」
「シュ、シュウ！？」
腕を軽く取られ、ビックリするA。それを、シュウは満足げにニヤリと笑った。
「もう。起きていたならば、ちゃんと言ってください。」
「面倒だ。」
「本当に貴方は面倒くさがりね。」
「うるさい。…あんた、これ……」
何時もの話をしている途中で、シュウが気づいたある痕。シュウは、露骨に嫌そうな表情を浮かべた。
そこには＿＿＿＿
「吸血されたのか…オヤジに。」
「えぇ。」
Aの白くて滑らかな首筋に付けられた二つのキバの痕。カールハインツのものだった。
「……。」
「シュウ…？」
すると、シュウは黙ってAをベットに押し倒した。Aは、起きようとするもシュウが覆いかぶさればそんな抵抗はもはや無意味であった。
「シュウ、離しなさい。」
「嫌だ。俺にも…吸わせろ……」
「駄目よ。」
「昔なら、いくらだって吸わせてくれただろ。」
シュウのその一言に、Aの表情は暗くなった。静かに、そして優しく彼女は口を開いた。
「貴方は、もう子供じゃないでしょう？」
「…っ！」
Aの発言に、明らかに動揺したシュウ。しかし、彼女を離すことはなかった。
ただ、すこし苦しそうな表情を浮かべた。
「俺がもしも子供なら、あんたは血を吸わせてくれるのか？」
「…えぇ。」
「それは、子供だからだろ。」
「えぇ。ヴァンパイアの子供は、吸血衝動に駆られた時に吸血を実際に行って学ぶの。だから、教育の為にも…って思って吸血をさせたの。」
すると、シュウは首筋に優しく舌を這わせる。
そして＿＿
「なら、今度は俺を男として、異性として吸わせろ。」
「シュウッッッ！」
Aが危険を察知した時には時すでに遅し。シュウは、優しくキバを突き立てた。シュウの舌に、Aの甘い血が流れる。シュウの頭は、もう彼女の事で埋め尽くされていた。
「…ンッ。美味い……A…愛してる。いつか、オヤジを殺して手に入れてみせる。」
番外編 ハートの時計様リク→←第32話 12人のヴァンパイアからの挑戦状 1
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね！私逆ハー大好物なので嬉しいです！ディアラバのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2023年4月16日 11時) (
レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
アイリーン - 月浪兄弟のカルラの一人称は【私】でシンは【オレ】です (2018年8月9日 16時) (レス) id: 1474bc4c9d (このIDを非表示/違反報告)
らぶりー - 私はクリスチャンではないのですが気になる部分があったので書き込みます。お祈りの「私も人を許します」の部分なのですが、まず許すではなく赦すです。そして神は人が人を赦すことを良しとしていません。そして皆ではなく御名です。 (2016年12月21日 19時) (レス) id: 5fe65dcde7 (このIDを非表示/違反報告)
柚流葉(プロフ) - 続編出来ました！これからもよろしくお願いします(^o^) (2016年1月12日 18時) (レス) id: 0b1b6bc3c3 (このIDを非表示/違反報告)
柚流葉(プロフ) - 瀬羅様 ありがとうございます！ (2016年1月12日 18時) (レス) id: 0b1b6bc3c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚流葉 | 作成日時：2015年3月10日 23時
