第27話 バブバブ！天使の幼児化！？ 9 ページ28
「カリュラ……シン…」
頬に違和感を覚えたカルラは目を覚ます。
気がつけば、暖炉の前で眠っていた。Aを挟んだ隣にはシンが眠っている。
頬に違和感を感じたのは、Aが小さい手でペチペチとカルラの頬を叩いていたからだ。
「熱は、下がったようだな。」
Aの額に手を当てて、カルラ安心したような声を出す。
すると
「カリュラ……ありがと…」
Aはニッコリと笑ってそう言う。
カルラは久しぶりにシン以外の者から礼を言われた気がした。
だが…
「貴様を助けたのは、貴様を利用するため。ただ、それだけだ。自惚れるな。」
「う……ぬぼ…りぇ？」
「自惚れ……だ。」
「うぬぼりぇ……？」
「ハァ…何でもない。」
まだ幼い舌ったらずな滑舌に、ため息をつくカルラ。そこには最低最悪な始祖王の面影はなかった。
「ん……あれ、俺は…」
しばらくすると、シンが眠りから覚めた。
シンは、元気そうなAを見てホッとしたのかAを抱き上げた。
「シン……ありがと…」
「どーいたしまして。」
カルラはその様子を見ながら何か考え事をしていた。シンは、そんなカルラを少し心配そうに見つめながらAを下ろした。
「どうしたの……兄さん。」
「早くAを元に戻したほうがよさそうだ。」
「どういう事？」
「奴らはもう……そこまで来ている…真実に…近づいている…」
「まさかっっっ！？」
その時、暖炉の炎はうねるように燃え上がった。
＊＊＊＊＊＊
所変わって、逆巻の屋敷にて
「……つまりは、始祖が」
レイジは、小さなため息をつきメガネを拭きながら話す。
「マードレを連れてっちゃったのは…月浪カルラとシン…ってわけか。」
コウは、赤い目をギラギラ光らせてルキを見る。
「あぁ。」
ルキは、残されたドレスを見つめながら答える。
一体、Aに何をしたのか。
何が目的なのか。
理解不能だ＿＿＿＿
と、その時
「時は満ちた。A＿＿」
10人のヴァンパイア達の背後で聞こえる低い声。それは、皆が聞きなれた声。
「Aを迎えに行くぞ。」
ヴァンパイアの王・カールハインツだった＿＿＿
第28話 バブバブ！天使の幼児化！？ 10→←第26話 バブバブ！天使の幼児化！？ 8
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね！私逆ハー大好物なので嬉しいです！ディアラバのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2023年4月16日 11時) (
レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
アイリーン - 月浪兄弟のカルラの一人称は【私】でシンは【オレ】です (2018年8月9日 16時) (レス) id: 1474bc4c9d (このIDを非表示/違反報告)
らぶりー - 私はクリスチャンではないのですが気になる部分があったので書き込みます。お祈りの「私も人を許します」の部分なのですが、まず許すではなく赦すです。そして神は人が人を赦すことを良しとしていません。そして皆ではなく御名です。 (2016年12月21日 19時) (レス) id: 5fe65dcde7 (このIDを非表示/違反報告)
柚流葉(プロフ) - 続編出来ました！これからもよろしくお願いします(^o^) (2016年1月12日 18時) (レス) id: 0b1b6bc3c3 (このIDを非表示/違反報告)
柚流葉(プロフ) - 瀬羅様 ありがとうございます！ (2016年1月12日 18時) (レス) id: 0b1b6bc3c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚流葉 | 作成日時：2015年3月10日 23時
