【wrwrd!】四面不確かな楚歌【学パロ】

太陽に一番近い人 ページ4

「うちの高校の七不思議は、ほとんどが旧校舎で起きとる」
『でもそれって、ただの噂じゃ、』


「でも、俺らは誤魔化されへんものを感じとるやろ？」



　あぁ、もう手遅れなのか。


『じゃぁ、あの視線も七不思議のひとつ？』
「いや、わからん。なんで俺たちにだけ感じるものなんか。というか、これってほんまに霊なんか？」
『七不思議の話を出したのはコネシマ君でしょ…』

　頭を抱え、自問自答を繰り返す彼をそのままに、教室へ帰ろうと振り向く。幸い、移動教室などがなかったのか、廊下には誰もいなかった。

「ちょ、待ってくれや！」
『私トイレ行ってから帰るね。一緒にいたと思われたらややこしいし』

　ただでさえ、隣のクラスの美人さんには良い印象を抱かれていないだろう。高校2年にもなって、こうも人間関係に悩む日が来るとは思わなかった。結局途中まで隣に並び、本気で考えているのかわからないが頭を悩ますコネシマ君を盗み見る。風に揺れて靡く金糸の髪と青い瞳。しっかりとした体格。低い声。容姿は完璧なのだと改めて思い知った。


『それじゃぁ、』
「あっ、A」


　保健室に行くと教師に言ったっきり、呼ばれなかった名前。彼は思ったよりも真剣なまなざしで、









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「次も助けるからな！」









　太陽と対等であろうとするのだ。








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「A、大丈夫だった？」
『うん、もう平気』
「よかったー」

　友人たちから先ほどの数学のノートを見せてもらい、早速板書の続きをする。だが、体調不良の付き添いだからと言って、2人で授業をサボったことは間違いない。


「でもまさか、コネシマ君だとは思わなかった」
「どう？ コネシマ君に腕を掴まれた感想は！！」

　幸い今、コネシマ君は廊下で友人たちと話しているので私たちの会話は届かない。あからさまに視線を向ければ変に疑われるので、横目で盗み見るだけだが。









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「好きなんじゃない？ Aのこと」




　友人は、いつもとんでもない言葉を落とす。

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