ここはどこだ？ ページ5
『…絶対無い。本当に無い』
「A、嫌そうな顔するのはやめなさい」
本当に、コネシマ君の周りの人たちには関わらないように生きてきたのだ。今月で生徒会長に就任したグルッペン君をはじめ、新生生徒会はすこぶるルックスが良い。生徒会になる前から噂をされていたのに、さらに人気を集めてしまいもう収集がつかないほどだ。当然、ファンも増える。だから、コネシマ君のように女子を良い風に思っていないメンバーが多いらしい。
逆にそれが女子からは、"硬派なところがいい"と支持を受け、逆効果だということに気付いていない。
『…とにかく、この話終わりね！』
手を叩けば、丁度こちらに戻ってきたのか、コネシマ君が不思議そうに首を傾げた。
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コネシマ君と恐怖を共有した日から、私達には何も起きていない。あの視線に怯えることもなくなり、快適な学校生活を送れている。
コネシマ君も同じなようで、最近の彼は顔色が良い。やはり、あれは、本当にただの気のせいなのかもしれない。
「あれ、誰かおるやん」
化学実験室で、理科係だという理由で実験の後片付けを任された昼休み。丁度もう一人の係の子が休みで、先生も手伝ってくれてはいたが途中、校内放送で呼び出されてしまい、今は職員室だろう。
早くしなければ昼休みが無くなってしまう。無言で作業をする私の手を止めたのは、足音だった。木の軋む音に顔をあげれば、コネシマ君の友人であるシャオロン君が息を切らして扉に手をついていた。
『…えっと、』
「あ…。思い出した、Aさんや」
なぜ彼が私の名前を知っているのかは置いておきたい。だが彼は聞いてもいないのに、"この間シッマと手繋いで廊下歩いてたよな？"などと言ってきたのだ。
『手を繋いでたんじゃなくて、気分が悪かった私の腕を引いてくれただけだよ』
「えー、そう見えてんけどなぁ」
煽るような口元に眉がピクリと動き、思わず一睨みする。そんな攻撃は彼に効かないのか、何食わぬ顔で教室に足を踏み入れた。
「なぁ、ここらへんに携帯なかった？」
走ってきた理由はそれか。3時間目にシャオロン君のクラスが授業を受けたらしいのだが、それ以降携帯が無いらしい。しばらく探しても見当たらないので仕方なく、シャオロン君の携帯の番号を打ち込もうと、ポケットからスマホを出したとき、
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『圏外、』
うそ、ありえない。
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@眠猫。(プロフ) - 弓矢さん» 最初はホラーと恋愛の混合が難しく、挫折しそうになりましたがそう言っていただけて本当に最後まで書き続けてよかったなと思います。しばらく更新の予定はないですが、どこかで番外編など書けたら楽しそうだなとは思います。その時はまた、読んでいただけると幸いです。 (2022年1月10日 20時) (
レス) id: 91126b09d4 (このIDを非表示/違反報告)
弓矢(プロフ) - みんなかわいくて素敵で好きです。私の少ない語彙だと上手く言えませんが、空気感も好みで尚且つそれが直に伝わる様で読んでてとてもゾクゾクしました。最後の方もゾクゾクしつつも一周回ってワクワクしながら読み進めました。とても面白かったです。有難うございます。 (2022年1月8日 8時) (レス) @page50 id: 8d1caf834f (このIDを非表示/違反報告)
@眠猫。(プロフ) - 李白さん» 初めまして。この度は数ある作品の中から私の作品を読んでいただき、ありがとうございます。完結して2か月ほど経ちましたが、まだこのような言葉を頂けることに感無量です。お時間ありましたら是非、また覗いてやってください。またどこかで会えますように。 (2022年1月2日 20時) (レス) id: 91126b09d4 (このIDを非表示/違反報告)
李白 - 初めまして。作品全て読みましたが解説を見て鳥肌が立ちました。最高です。この作品に出会えて良かったです (2022年1月1日 11時) (レス) id: 1cec622168 (このIDを非表示/違反報告)
@眠猫。(プロフ) - このはさん» 返信遅くなりました。この度は私の作品を読んでいただきありがとうございます。練りに練ったお話だったのでそう言っていただけるととても嬉しいです。またどこかで会えましたら、よろしくお願いします！ (2021年11月16日 22時) (レス) id: 91126b09d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：@眠猫。 | 作成日時：2021年8月28日 17時
