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涙を詰めたい指で拭われる。
tn「…Aはほんまにええんか？それで。」
『…何が、』
tn「ゾムとの約束、守るんやろ？お前がこんな弱って、泣き虫になってええんか！？好きなんやろ？そやったら信じて待ってろよ！それがお前にできることやろ！！？？」
『〜〜〜〜っ、もう一年、一年よ！？だけどゾムは帰ってこない！大先生もシッマも、シャオちゃんもロボロもみんな帰ってきた、なのに、なのにっ、』
狂気的な笑い方をする彼が、すぐ仲間を攻撃しちゃう彼が、全然全然帰ってこない。
『ゾムの声が聴きたい、名前を呼んでほしい。トントン、溶けない、溶けないの。私の中でゾムと出会った雪の日で止まって動かないのっ、雪……溶けてくれやしない、ゾムが居ない限り、春は来ないの……っ』
今すぐ凍え死んでしまいそう、寒い、寂しい。
目を閉じれば思い出す。
・
・
「――――お嬢さん、こんばんわ。こんなとこでなにしてんの、」
仕事が上手くいかなくて、静かに雪が降る中私はぼーっと佇んでいた。
そんな中、緑のパーカーを私にかけ、怪しげにでもどこか優しそうに笑った。それがゾムとの最初の出会いだった。
あれから会う回数が増えて、話すたびに胸がギュッと掴まれた気分で、気付けば彼が好きだった。
まだ、想いを伝えてないの。お願いっ、
『―――ゾムっ…帰って、来てっ、』
・
・
・
春が羨ましい、冬にゾムと出会わなければこんな辛い思いすることもなかった。トントンを好きになればよかった。でも出会ってしまった。
桜がひらひらと舞う姿が思い浮かぶ。私の思いも桜と一緒に散ってしまえばいいのに、舞ってしまえばいいのに――――
・
・
・
「―――――遅なってごめん、」
耳元で、紛れもなく私の大好きな声が聞こえた。少し鼻声で、泣いてる。
『〜〜〜〜っ、ほんと、おっそい！！！』
大好きな匂い、ずっと待ってた温かさ。一度も忘れたことなんてない。
背中に腕を回して力いっぱいゾムを感じる。
あぁ好き、大好き。
春の足音が近づいてきた。梅の花も咲きだして最近は暖かくなり始めてる。
『―――大好き、大好きよ、ゾムっ。』
けど、
「……俺も大好き、愛してるでA。」
出会って恋に落ちたのは紛れもなく雪の降る寒い寒い冬の日だ。
ギリギリね。なんて笑いあう。どちらともなくキスをする。
私たち、冬に恋したの。
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小雨 - あけましておめでとうございます。本当にお二人の小説は終始発狂しつつ読ましていただいております、ええ。相変わらずぐるちゃんは可愛いと。この人にならプリンあげてもいい (2019年1月2日 23時) (
レス) id: be8669dcb5 (このIDを非表示/違反報告)
眠猫(プロフ) - 小雨さん» 遅くなってしまいすみません！！ありがとうございます！！そう言っていただけて嬉しいです！素人が小説を投稿するのは色々悩んだりするのですっごく励みになります、本当にありがとうございます！！ (2019年1月2日 9時) (レス) id: 6df2bbbd20 (このIDを非表示/違反報告)
かわ(プロフ) - 小雨さん» メガネさん無事でよかったです…！！年末年始どちらも暇なんでね更新するしかないですよ…ほんと、多分ですけど。大好きなんて言って貰えて本当に嬉しいです！コメントしてくださるだけでも凄く嬉しいので！ (2019年1月1日 15時) (レス) id: a51cde5cd0 (このIDを非表示/違反報告)
小雨 - 待って今気づいた、お二人はだい好きな作品かいてる人だったわ、そんな人からコメント返信してもらったとかやばいな... (2018年12月31日 21時) (レス) id: be8669dcb5 (このIDを非表示/違反報告)
小雨 - メガネは無事です！年末も素敵な作品ありがとうございます(年始も期待) ちなみにコーヒーは飲めません(どーでもいい) (2018年12月31日 15時) (レス) id: be8669dcb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：@眠猫。 x他1人 | 作成日時：2018年12月4日 18時
