23.白は突然に、 眠猫 ページ33
空も景色も、吐いた息も真っ白だった。しかも、
「…ねぇ、開けてくんない？？」
窓を叩いたのは真っ白い軍服を着た、綺麗な人でした。
・
・
「…ごめんねぇ急に」
『い、いえ…』
暖かい野菜のスープを出して、彼の向かいに座った。
山奥にある私の家は、祖父母から受け継がれてきた、ひっそりと佇む料理店。
冬だし、何よりこの雪ではお客さんなんて来ないと思ってた。だから店の「OPEN」を「CLOSE」に変えて二階で一人、読書をしていた時だった。窓をコンコンと叩かれ、私の部屋の前に生えてる大きな木に彼が居たのだ。
慌てて中に入れて、余った食材でスープを作った…ということだ。
「こんな美味しい料理を食べたのは何年ぶりかな。野菜そのものの味がして素晴らしいよ。野菜好きとしてはたまらない一品だ。」
おかわり。そう言うようにお皿を差し出した彼。急いで腰を上げた。
『あの、貴方は何者なんでしょうか…？』
暖炉の前にしゃがんで、驚くようにこちらを見た。
「…ご飯出してくれたのにまだ俺を疑ってるの？」
『逆にご飯出したからと言って疑わない理由にはならないんじゃないかと…』
「はぁ―…、俺はひとらんらん。我々国の幹部だよ。」
彼は思いもよらぬことを口にした。
『か、幹部！？って、我々国ってここから７つ程山を超えたところで、すごく遠いのに、なんで、』
聞きたいことがたくさんあって、つい彼の前まで来てしまった。
ht「近い近いお姉さん近い」
『す、すみません、』
ht「…俺ね、置いて行かれたの、軍に。」
『…そんなこと、あるんですか』
ht「まぁ、実際に起きたからね」
我々国は、私が住んでるところから５日程馬車を走らせたところにある小さな国を植民地にしようとしているらしい。力づくで、らしいが。
その戦いで前線を仲間と共には知っていたひとらんさん。けど彼は途中で怪我をし、本部に引き返すところで意識を失ったらしい。目を覚ますと仲間はおらず、仕方なく山の中を歩いてきたらしい。迷いに迷ってこの雪の中を、丸１日歩いたというからすごい。
『って、傷！』
話通りなら、彼はまだ深い傷を負ってるはずだ。
ht「君、抜けてる風に見えて実は鋭いんだね、」
しぶしぶ服を脱いで、傷口を見せた。
『っ、っと』
腹部にバッサリと刀の傷があった。よくこんな爆弾を抱えながら雪山を１日も歩いたものだ。
ht「…ありがとう」
…笑った顔は、綺麗だ。
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小雨 - あけましておめでとうございます。本当にお二人の小説は終始発狂しつつ読ましていただいております、ええ。相変わらずぐるちゃんは可愛いと。この人にならプリンあげてもいい (2019年1月2日 23時) (
レス) id: be8669dcb5 (このIDを非表示/違反報告)
眠猫(プロフ) - 小雨さん» 遅くなってしまいすみません！！ありがとうございます！！そう言っていただけて嬉しいです！素人が小説を投稿するのは色々悩んだりするのですっごく励みになります、本当にありがとうございます！！ (2019年1月2日 9時) (レス) id: 6df2bbbd20 (このIDを非表示/違反報告)
かわ(プロフ) - 小雨さん» メガネさん無事でよかったです…！！年末年始どちらも暇なんでね更新するしかないですよ…ほんと、多分ですけど。大好きなんて言って貰えて本当に嬉しいです！コメントしてくださるだけでも凄く嬉しいので！ (2019年1月1日 15時) (レス) id: a51cde5cd0 (このIDを非表示/違反報告)
小雨 - 待って今気づいた、お二人はだい好きな作品かいてる人だったわ、そんな人からコメント返信してもらったとかやばいな... (2018年12月31日 21時) (レス) id: be8669dcb5 (このIDを非表示/違反報告)
小雨 - メガネは無事です！年末も素敵な作品ありがとうございます(年始も期待) ちなみにコーヒーは飲めません(どーでもいい) (2018年12月31日 15時) (レス) id: be8669dcb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：@眠猫。 x他1人 | 作成日時：2018年12月4日 18時
