黙っていたこと。3 ページ6
「別に。私だって知らない男を家に入れたんだからお兄ちゃんに怒られるわ。」
仕方なく"飼った"んじゃない。私が自ら彼を"飼う"ことを選んだんだ。
「どうして、風磨はここにマツシマくんがいると分かったの?」
風磨「明花に電話したらまっしまが出たから。」
「え、うそ、いつ?」
ソウ「おねーさんが具合悪くて寝てる時。会社の人からの電話かな、と思ってロック画面見たら風磨くんで。
もう、ほんとにびっくりした。こんなことってあるんだね。」
「そうだったんだ...。」
ふふ、と彼は笑う。
少しずつ、肩の力が抜けてきているのだろうか。
そういえば、半分寝ている意識の中で着信音が鳴っていて、彼の"もしもし"が聞こえた気がする。
あとで聞こうかな、と一瞬考えたけど、きっと答えてくれないだろうなと思って諦めたんだった。
風磨「俺だってびびったわ。明花に電話掛けたのに間違ったかと思ったかんね。」
ソウ「へへ、ごめんなさい。」
風磨「......俺もごめん。プレッシャーとか掛けて。別に思い出せなくても俺は本当に構わないから。
バ先の後輩、ってだけで、今のお前は知らないんだからさ。同じようなもんじゃん?」
ソウ「風磨くん...。」
風磨「事故に遭って記憶喪失にもなって、良かっただなんて言葉、おかしいかもしんねぇけど、俺の店の近くの事故で本当に良かった。
でもって、何がどうなってまっしまと明花が会ったのか知らねぇけど、ほんとに...
無事で良かった......。」
ぐしゃぐしゃっと風磨はマツシマくんの髪を乱暴に撫でる。
やめて、と言いながらも笑う彼と、ニヤニヤしながら子供みたいに笑う風磨が、ものすごく自然で。
彼の目も風磨の目も、潤んでいるのは見なかったことにしよう。
特に風磨は、ね。
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みる - はじめまして。コメント失礼します!!このお話とはまだ出会って3日ですがすっごい好きです!!忙しいと思いますが更新楽しみにまっています!! (2020年5月22日 15時) (レス) id: 0659994221 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎま(プロフ) - 松嶋奈々子の山なしだと、松鳥になっちゃうなあ笑笑って思いながら読みました笑 これからも更新頑張ってください!! (2019年12月23日 21時) (レス) id: eb05d149fd (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - かみるさん» 更新が遅くなって申し訳ありません。ありがとうございます。引き続きお楽しみ頂けたら嬉しいです。 (2019年3月13日 22時) (レス) id: 8ef3ed792b (このIDを非表示/違反報告)
かみる - 初めまして!この作品大好きです!!!更新楽にしています! (2019年3月11日 20時) (レス) id: bc0982e177 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - このはさん» ありがとうございます!毎日とは行きませんが頑張ります。これからもどうぞお楽しみください。 (2019年2月18日 21時) (レス) id: 8ef3ed792b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のあ | 作成日時:2019年2月12日 19時