英斗総合病院。２

☆ ページ8

丸山side




しばらくして大倉先生が
点滴の入ったトレイを持って
診察室に戻ってきた。


渡されたトレイの中には点滴の他に
採血のスピッツが3本。


点滴繋げる前に採血も…ってことか。


大「Aちゃん、すぐしんどいの

楽にしたるからな^^

ちょっとだけ頑張ろな？」


「(ﾋﾞｸｯ)……何するの…………？(涙)」


丸「ちょっとチックンなぁ〜^^;

大丈夫、痛くないようにするからな^^」


「…ふぇ……っ…注射……いやぁ…………(泣)」


注射なんて病院嫌いの人やなくても
嫌なんに、Aちゃんにとっては
かなりの恐怖やろな…。


大「……俺固定してるからはよやってまお。

時間かけるとかわいそうやわ^^;」


そう言って大倉先生がAちゃんの腕を
固定すると「嫌だぁ」って泣き声が
さらに大きくなる。


かわいそうやけど…大倉先生の言う通り
早く終わらせたげたほうがええよなぁ…。


大倉先生が腕を固定してくれてる間に
消毒を済ませて針を構える。


丸「……ごめんなぁ^^;

ほなちょっとチクッとするで〜？」


チクッ


「…っ!!(泣)

うわーん!!痛いー!!やだぁ……っ!!(泣)」


大「ごめんごめん(笑)

ほらもう痛いとこ終わったで？

大丈夫、大丈夫^^」


大倉先生、すっごい優しい顔で
Aちゃんの頭を撫でたげてて、
その声と手のおかげで
Aちゃんもすぐ落ち着いたみたいや。


「んっ…ﾋｯｸ……ﾋｯｸ………ｸﾞｽｯ…(泣)」


手の甲に針を刺してまずは採血を済ませ、
そのあと点滴のパックに繋げる。


丸「よーし、これでええやろ！

Aちゃん、痛いの終わりやで^^

頑張ったなぁ^^」


「ﾋｯｸ……ｸﾞｽｯ……もうやぁ……(泣)」


丸「ん、もう何もせぇへんよ〜^^;

これでだいぶ身体楽になるはずやからなっ」


脱水が改善されればかなり違うと思うし
解熱剤のお薬も一緒に入れてるからな。


丸「僕、検体出して来ますね。」


大「おん、頼むわ！」


検体を持って臨床検査室にお願いして
診察室に戻ると…


大「しーっ、

Aちゃん寝てまったわ(笑)」


眠ってるAちゃんを起こさんように
そーっと聴診してる大倉先生。


相当身体しんどかったやろし、
泣いたから疲れてまったんやな。


これで少しでも楽になるとええなぁ。

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