英斗総合病院。２

☆ ページ49

あなたside




安「…………可能性は低い、

ってことはさ…

ゼロではない、わけやん？」


「……ｸﾞｽｯ……でも…………っ…(泣)」


可能性が低い、なんて
ほぼ可能性はゼロですって
言われてるようなものじゃん…って
私は思ってたけど。


安田先生は
可能性は低い=可能性はゼロじゃない、
っていう考え方なんだ…。


安「今までもさ、もう自力では

歩けるようにならへんって

お医者さんにはっきり言われてて、

それでもリハビリ頑張って

歩けるようになった人、

僕いっぱい見てきたで？」


「……ﾋｯｸ………ｸﾞｽｯ…………(泣)」


安「少しでも良くなる

可能性があるなら、

それを無駄にしたら

もったいないと思う。」


「……ｸﾞｽｯ……………(泣)」


安田先生の言葉に
何も言えないでいると、
隣からスッと手が伸びてきて
優しく頭を撫でられ、
思わず安田先生を見た。


「……でもっ…………私……ｸﾞｽｯ……

頑張れる自信…………ない……っ……(泣)」


安「……………………

リハビリ、痛くて辛いかも

しれへんけど…

Aちゃん、

今までも頑張ってきたやん！

弱音吐いたってええねん。

辛いときは辛いって言ってええし、

泣きたいときは泣いたってええ。

全部僕が受け止めるし、

全力で支えるからな^^」


「……ﾋｯｸ………やすだ……せんせ……っ(泣)」


安「僕が絶対、

またバスケできるようにしたるっ！

やからさ、僕のこと信じて？

もうちょっと一緒に頑張ろ？」


「……うっ………ｸﾞｽｯ……はい……っ(泣)」


担当が安田先生で
本当にに良かった…って心から思った。


こんなにも優しくて、
心に寄り添ってくれる
安田先生と一緒なら
頑張れる気がした。


安「んふふ、ええ子^^

……辛かったな？

よしよし……

いっぱい泣いてええよ？」


安田先生がぎゅって抱きしめてくれて、
その中で思いっきり泣いた。


でもこんなに泣くのは
今日で最後にするから。



"可能性はゼロじゃない"



そう信じてこれからも
リハビリ頑張ろう。





―end―





※お話の数があと1話で
いっぱいになるので、
『英斗総合病院。２』は
ここまでにします！
残りのリクエストは、
３に移行してから、
公開していきたいと思います。

土日に移行したいと思うので
しばしお待ちを…。

移行ができ次第、また報告致します。

ひとまず、ここまで読んで下さった
全ての方に感謝を込めて…

ありがとうございました！！


∞ゆず丸∞

―移行します―→←☆

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