英斗総合病院。２

☆ ページ47

あなたside




次の日も、その次の日も、
同じようにリハビリが続いた。


「……うぅ!!……っ……痛いーっ!!(泣)」


安「痛いなぁ……ごめんなぁ……。

いーち、にー、さーん、しー、ごー…

……はい、終わり〜！」


「……っ…………はぁっ、はぁっ……(泣)」


安「よしよし、偉かったなぁ…。

頑張った頑張った^^」


あまりの痛さに毎日泣いて、
安田先生に励まされながら
"頑張ったらまた
バスケができるようになる"
と信じて、何とか頑張っていた。



…だけど。



ある日、経過を見るために
レントゲンを撮影し、
その後主治医の先生から
診察室に来るように呼び出された。


そこで先生に言われたのは、


『リハビリをしたら前みたいに
歩いたり軽く走ったり
日常生活に支障はないくらいには
回復する。

でもバスケとか
激しい運動ができるまで
回復する可能性は極めて低い。』


ということ。


(……あんな痛いリハビリ頑張ってるのに

なんの意味もないじゃん……っ!!泣)


先生から言われた言葉がショックで
その日の午後のリハビリに
行く気にはなれなくて、
私は初めてリハビリを
サボってしまった。


「……ｸﾞｽｯ…………(泣)」


病室のベッドで布団にくるまって
これからのことを考えて不安になる。



トントン


安「失礼しまーす…」


(……安田先生の声だ…………)


泣いてることがバレないように
慌てて涙をひっこめた。


安「ちょっ、えっ?!

Aちゃん?!大丈夫?!

どっか痛い?!具合悪い?!

どうしよ、看護師さん呼ぼか?!」


布団にくるまって動かない私を見て
あわあわと焦ってる安田先生…。


リハビリを勝手にサボった私を
こんなにも心配してくれて…。


罪悪感を感じた私は
布団から顔を出した。


「……ごめんなさい…………。

具合悪いわけじゃないんです……。」


安「ほんまに??

ほんまにどこも痛くない??」


「はい……。」


安「はぁ〜……よかったぁ〜…^^」


安田先生は安心したように笑って、
ベッドの側にイスを引っ張ってきて
そこに座った。

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