英斗総合病院。２

☆ ページ46

あなたside




安「ほな早速始めましょか〜！

ここに横になれる？」


言われた通りに
リハビリのベッドに横になって、
硬くなった筋肉を
ほぐすためのマッサージ。


場所によってちょっと痛かったり
くすぐったかったり。


太ももとか人に触られることなんて
なかったから恥ずかしいよ…///


安「ふふ、くすぐったい？(笑)」


「うぅ……//はい…………//」


安「ふふふ、ごめんなぁ(笑)

我慢してな？」



……なんて笑っていられたのは
ここまで。



安「次は右のお膝、

少しずつ曲げてくからな？」


「えっ……」


まだちょっと右足を動かしただけでも
激痛が走るのに…

曲げるなんて無理……。


そう思ったときには安田先生の手は
もう右足を掴んでて、
膝がゆっくりと曲げられる。


「いやぁ!!痛いぃっ!!(泣)」


多分、ほんの少しだけ
膝を動かしただけなんだろうけど、
ものすごい激痛が私を襲う。


安「痛いよなぁ…。

でもこれせな関節固まって、

ほんまに足動かせなくなるからな？

もう1回いくで…」


「ギャー!!痛い……っ……無理っ……(泣)」


(……こんな痛いの毎日やるの…………？)

(……こんなの無理っ……頑張れない……泣)


あまりの痛さにショックで、
目からは涙がぼろぼろ零れてきた。


安「………ごめんなぁ…痛かったな？

今日はもうお膝動かすのやめよな。

これ毎日続けてたら、

だんだん深く膝曲げれるようになって

痛いのもなくなってくから…。

しばらくは頑張ってもらわな

あかんねんけど…。」


申し訳なさそうに言う安田先生。


安田先生が悪い訳じゃないって
分かってるけど…


私は何も言えずに、ただ黙っていた。


安「今日は後軽くストレッチして

終わりにしよ？

あともう少しだけ頑張れる？」


「…………グスッ………………はい……。」


その後のストレッチも痛いのが多くて
リハビリ初日にしてもう私の心は
折れそうだった。


安「Aちゃん、だいじょぶ…？」


頬に流れる涙を指でぬぐって
心配そうに私を見つめる安田先生。


「…ｸﾞｽｯ……痛かった………です……(泣)」


安「うん……せやな。痛いよな…。

でも続けたら絶対前みたいに

歩いたり走ったりできるように

なるから……一緒に頑張ってこ？」


「……ｸﾞｽｯ…………はい……。」


はい、って返事をしたものの、
私、頑張れる自信ないよ…(泣)

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