英斗総合病院。２

☆ ページ35

あなたside




安「んーとぉ…

症状は咳が続いてるって

ことでいいんかな？」


「はい……。

でもずっとじゃなくて…

外の冷たい空気吸ったときとか、

ちょっと運動したときとか…………

そういう決まったときにだけ

咳が出たり、息が苦しくなります…。」


安「うんうん、なるほどなぁ。

今は？胸が苦しいとかない？」


「今は……大丈夫です。」


安「ん、そっか。

ほな胸の音聞かせてな？

服、ちょっとだけ持ち上げれる？」


先生にそう言われたけど
恥ずかしくて少しだけしか
持ち上げられなかった。


安「よいしょっ、

ほなちょっとごめんなぁ〜

おっきくゆーっくり呼吸してな？」


先生は私が少ししか
服を捲れなかったことには何も言わず、
隙間からスッと手を入れて
聴診器を私の胸に当てた。


「……っ///」


恥ずかしいのと緊張とで
自分でも心臓がバクバクしてるのが
わかって、余計に恥ずかしくなる。


安「ふふふ、

すごいドキドキしてるなぁ(笑)

息止めへんでな？

スー…ハー…スー…ハー……」


安田先生の誘導に合わせて
深呼吸をすることに集中する。


安「ん、ええで^^

……なぁ、Aちゃん

今まで病院で

喘息って言われたこと、ある？」


「……え…………ないですけど……。」


安「そっかぁー…

Aちゃんの症状からして

喘息でほぼ間違いないと思う。

弱いけど、喘鳴っていって

喘息に特有の音もな、聞こえんねん。」


安田先生の言葉は
すごくショックなものだった。


「でも……喘息って子供の病気じゃ

ないんですか…？」


安「んーまぁ小さい子の方が多いけど…。

でも大人になってからもな？

環境の変化とか人間関係とか……

そういうストレスが原因で

発症する人も珍しくないんやで？」


ストレス……


「あ、あの……私…半年くらい前に

こっちに引っ越してきたばかりで……

学校も転校して……

でもうまくクラスに馴染めなくて……。

症状が出るようになったのは

こっちに引っ越してきてからなんです…」


安「そうやったんやね…。

それが原因…とははっきり言えんけど、

影響してることは確かやと思うよ。」


喘息、って言われてびっくりしたけど
安田先生の話を聞いて、
何か全部が繋がった気がして
少しだけスッキリした。

☆→←☆カルテ15~気道過敏性検査

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキー∞ソング♪

旅の涯には

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す