英斗総合病院。２

☆ ページ32

丸山side




しばらくして熱を測りに行くと
38℃台まで下がっていた。


よかった…
お薬効いてくれてるみたいや。


夜ご飯一応出してもらったけど…
少しでええから食べてくれへんかな…。


そう思って食事のトレイを持って
Aちゃんの病室へ。


「……ふぇ…………うえ〜ん……(泣)」


(……あっ、目覚めたんかな…？)


病室に近づくと弱々しい
泣き声が聞こえてきた。


目が覚めて周りに誰もおらんくて
寂しかったんかな…。


丸「あらあら、どうしたん〜(笑)

大丈夫やで〜^^」


「んっ……うぇ………ひとり……いや……(泣)」


やっぱり寂しかったんや…
かわいそうなことしたなぁ。


丸「ごめんなぁ…寂しかったな？

もう１人にせぇへんよ〜^^

先生ここおるで〜？」


目線を合わせて頭を撫でると、
安心したんかすぐに落ち着いた。


丸「Aちゃん、

お粥さん持ってきたけど食べれるかな？」


「……………たら………………れる？(泣)」


丸「んー？」


「………食べたら………………

……ここにいてくれる………？(泣)」


何やねんそれ……かわいすぎるわ…//


丸「ん、ずっとここおるよ^^

ちょっとでええから頑張って食べよなぁ」


ベッドを起こして
スプーンを握らせてみたけど、
やっぱり食欲はないんか
自分から食べてくれる気配はない。


高校生の子にこんなんしてええんか
一瞬迷ったけど…


スプーンでお粥さんを少しすくって
ふーふーして冷ましたあと
Aちゃんの口元に持って行った。


丸「はいっ、あーん^^」


「(ﾊﾟｸｯ)……」


(……あっ、食べた………ふふ…^^)


それでも3口くらいでもういらない…って。


お粥さん…美味しくないもんなぁ(笑)


丸「リンゴさんのゼリーあるで？

食べる？」


「…………ん……。」


ゼリーも食べさせてあげると、
こっちのほうが食べやすかったんか
半分くらい食べてくれた。


これだけ食べてくれたら充分やな！


丸「偉いなぁ、よお頑張りました^^」


食器を片付けようと立ち上がると
弱々しく白衣の裾を掴まれた。


「……いかないで……っ……(涙)」


そうやった！
食べたら１人にせんって
約束してたんやった！！


丸「ごめんごめん〜(笑)

大丈夫、どこも行かんよ〜^^

ここにおるからなぁ〜」


そう言って再び
Aちゃんの傍に座ると
安心したように
目を閉じたかと思ったら
あっという間に寝息が聞こえてきた。


僕の白衣掴んだままやし…(笑)

動けへんやんか…(笑)

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