英斗総合病院。２

☆ ページ22

横山side




血液検査の結果、Aちゃんは
結構重度の貧血になっていることが
わかった。


このまま家に帰すわけにはいかへんから
とりあえず入院してもらって輸血。


数値が安定してきたら退院して
お薬と通院で様子見ってとこやな…。


検査結果を伝えるためにAちゃんの
診察室へ向かう。


横「入るで〜

Aちゃん、ちょっとお話してもええ？」


「…………はい……。」


不安げな表情で俺を見てくるAちゃん。


目はうるうるしてて今にも泣きそうや…。


でもこうして目を開けてられるってことは
少しは良くなったんかな？


横「あんな？

Aちゃん、結構重度の貧血に

なってまってるねん。

これ、Aちゃんの検査結果やねんけど

こっちが基準値でこっちがAちゃんの

数値やねん。

これが赤血球数でこれがHbA1c…

ヘモグロビン濃度ってやつやねんけど

Aちゃんの数値、基準値より

かなり少ないのわかるかな？

これが貧血って証拠やねん。」


ちょっと難しいかな？と思ったけど
真剣に俺の話を聞いてくれてる。


横「ある程度の貧血なら

お薬で治療できんねんけど、

ここまで数値下がってまうと

このままお家帰すわけにはいかへんねん…。

今日はとりあえず入院してもらって、

輸血と点滴で治療したいねんけど…」


「えっ………入院……ですか…………？(涙)」


横「輸血で足りない分の血液

身体に入れてあげんねん。

数値が安定したら

すぐ退院できるからな。

入院っていっても3日くらいやで？」


「……ｸﾞｽｯ……でも……怖い………(泣)」


横「なぁーんも怖いことないで？

大丈夫大丈夫。

Aちゃんもう高校生やし

頑張れるやんな？」


「うぅ………ｸﾞｽｯ………………はい……(泣)」


横「ふふ、偉いなぁ^^

頑張ろな！

よしよし、泣かん泣かん(笑)」


もっと嫌やってグズるかと思ってたけど…

Aちゃん偉いな。


このくらいの歳の子って
頭撫でてええんか迷うんやけど、
Aちゃんは無意識で撫でてまった(笑)


撫でても嫌がってないし…
これからはいっぱい撫でたろ。


早くお家帰れるように俺も頑張るから…
一緒に頑張ってこな。

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