英斗総合病院。

☆ ページ32

大倉side




次は、AAちゃん、
高校生、生理痛…か。


最近若い子の婦人科系の病気も
増えてるからな。


放送で名前を呼んで、
しばらくして診察室に入ってきた
Aちゃんは、見るからに緊張して
ガチガチやった。


大「こんにちは^^
産婦人科の大倉といいます。

よろしゅうな？^^」


なるべく笑顔で優しくそう言ってみても
Aちゃんはずっとうつむいたままで
俺の顔すら見てくれへん(笑)


大「Aちゃん産婦人科初めてかな？

怖かったやろ？

ちゃんと来れて偉かったなぁ^^」


赤ちゃんが出来たら産婦人科なんて
慣れっこになるんやろうけど、
高校生やとまだ抵抗あるやんな。


Aちゃんの目には
涙がいっぱい溜まってて、
今にもこぼれ落ちそうや。


大「大丈夫やで(笑)そんな怖がらんで？

ゆっくり診察してこな？」


焦って無理やりやっても
余計に恐怖心を与えるだけやからな。


「はい…。」って小さくやけど
初めて喋ってくれて、
少しだけ体の力も抜けた…かな。


大「ほなまず先生とお話しよか^^

ん〜と、生理痛やんな。

いつもどんな感じなん？」


そう聞くと、ゆっくり少しずつやけど
症状を話してくれる。


前から生理痛はあったけど、
薬を飲めば効いていた事。

最近は薬もあまり効かなくて
ベッドから動けず
生理の度に学校を休んでいる事。


大「そっかぁ。

なんでこんなに痛いんやろ？って
不安やったんな？」


「(ｺｸﾝ)……ｸﾞｽｯ………泣」


大「よしよし^^
話してくれてありがとおな。

…ほなベッドに横になれるかな？
先生にお腹触らせて？」


「………触るだけ……？泣」


大「おん、まずは手で触るだけ。
その後、エコーっていう検査したいねん。

痛い事ないから大丈夫やで？」


ほんまにこの子病院苦手やねんな…。


やること1つ1つ説明しながら
進めて行った方が良さそうやな。


ビクビクしながらベッドに横になった
Aちゃんの傍までイスを動かして
そこに座った。


大「スカートちょっとゆるめれるかな。

…お腹出すなぁ、ごめんな。

よし、ほなお腹触ってくから
痛いとこあったら教えてよ？

力抜いててなぁ…。」


あれ、お腹カチカチやん(笑)

どんだけ力入っとんねん…


大「息止めたらあかんで〜(笑)

ゆーっくり深呼吸してみ？」


力が抜けるタイミングを見計らって
Aちゃんの顔を見ながら
一通り触診してみたけど、
痛そうな顔もせんかったし、
特に気になるとこもなかったかな。

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