英斗総合病院。

☆ ページ4

大「Aちゃん、ごめんな…。

痛かったな？よお頑張ったで…。」


大倉先生が涙を拭いて頭を撫でてくれる。


「……せんせ…………ひどいです……ｸﾞｽｯ

痛いのちょっとって言ったのに……(泣)」


大「ん……ごめんな。

先生嘘つきやんな。」


「またAちゃんに
耳鼻科のトラウマ作ってまったなぁ」
って悲しそうな顔で笑う。


その顔を見て、
いっぱい優しくしてくれて
いっぱい謝ってくれてるのに
いつまでもグズグズして
わがまま言ってる自分が
すごく申し訳なくなった。


「……ごめんなさい…………。

先生悪くないのに…………(泣)」


大「何ゆうてんの！笑

Aちゃんに痛いことしたの僕やもん。

ほんまにごめんな？

嫌いにならんといて？笑」


「あ、もともと好きじゃないか(笑)」
って笑う先生につられて私も笑う。


大「ほんまお疲れ様やで^^

お薬出しとくからちゃんと飲んでな？

あっ、お薬の中に点鼻薬あるから

これだけ説明させてな？

今一緒に1回だけやってみよか^^」


はい、って大きい目薬みたいな
不思議な形の容器が渡される。


大「これ、1日2回…

朝と夜でええんやけど、

片方の鼻に2回ずつ

シュッシュッってお薬入れたげてな？

今ちょっとやってみ？」


言われた通り鼻にノズルを入れて
シュッ、シュッっと2回押す。


すると鼻の奥にツーンと痛みが走った。


「……んっ…………いた……涙」


大「ん、ちょっとツーンとするねんな^^;

次、逆の鼻もお薬入れたげて？笑」


もう嫌だなぁ…って思いつつ、
逆の鼻にもシュッ、シュッと2回。


「んーっ……涙」


鼻を押さえて涙ぐむ私を見て
苦笑いの先生。


大「これ毎日やねんけど……大丈夫？笑」


「うぅ……がんばります…………。」


大「ん、偉い偉い^^

ほな、ほんまにお疲れさん。

また何かあったらいつでもおいで？

ってもう来たくないかもやけど(笑)」


耳鼻科はやっぱり怖いし痛いけど
大倉先生が診てくれるなら
また来てもいいかな…なんて
ちょっと思ったり思わなかったり(笑)


「ありがとうございました…^^」


大「ん、よく頑張りました^^

お大事にな！」





―end―

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