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11節目 ページ28

うう、と呻き声が聞こえる。

そちらの方を見ると、ベッドの上で少女が、額に玉の汗を浮かべていた。

魘されているのだろうか、苦しそうに、ぼそりと何かを呟いた。

盥の冷水につけておいた布巾を絞って、汗を拭って、きつく拳をつくっている手を握る。

「ミア、ミア。大丈夫じゃ。ここにおるぞ。何も怖くないぞ。大丈夫じゃ。」

言い聞かせるように優しく言うと、ミアは何かを呟いた。

耳を寄せてみると、やっと聞こえた。

「ごめんなさい……。」

それが何に対する謝罪なのかは分からない。

それでも、悲しいほどに、苦しそうなその声は、酷く掠れて、か細かった。

「ミア。」

名前を呼ぶ。

壊れそうなほど、苦しそうに顔をゆがめている少女に、何もしてやれないことが腹立たしい。

「ミア、ミア。怖い夢なんぞ、見なくてもいい。目を覚ましていいんじゃ。ミア。」

握られている冷たい手を、温めるように両手でぎゅっと包む。

すると、彼女の瞼がピクリと動き、ゆっくりと海色が顔を出す。

「ミア、起きたのか。体調はどうじゃ?今、夜美を呼んでくるからな。」

ぼやけた表情のミアにそう言って、部屋を出て行こうとすると、メリクさん、と呼び止められた。

「今、夜美に、会いたくない、です。」

その言葉に、メリクは目を見張る。

だって、ミアは、彼女は、いつだって妹のことを可愛がって、大好きだと言っていたのだから。

ミアは、凍りついたような声で、ぽつぽつと続けた。

「すこし、一人にしてください。」

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設定タグ:魔法少女は星に詠う   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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ゆずぽん(プロフ) - 実麗@受験生(建前)さん» あああ、ありがとうございます!そう言っていただけると幸いです……! (2017年11月26日 22時) (レス) id: 557f97ce01 (このIDを非表示/違反報告)
実麗@受験生(建前)(プロフ) - ゆずぽんさん» いえいえ!格好いいアクションシーンに一役買えただけでも嬉しいですし (2017年11月26日 18時) (レス) id: 58144b90d3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽん(プロフ) - 実麗@今年の誕プレは9mm口径モデルガンだったさん» ありがとうございます!折角貸してくださったのに、出番少なくてすみません・・・・・・。 (2017年11月26日 17時) (レス) id: b5c0886d76 (このIDを非表示/違反報告)
実麗@今年の誕プレは9mm口径モデルガンだった(プロフ) - 完結おめでとうございます!アンタレスを使って頂いてありがとうございました〜*^^* (2017年11月26日 9時) (レス) id: 80fcad1283 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずぽん(プロフ) - ありがとうございます!使わせていただきます! (2017年11月11日 20時) (レス) id: b5c0886d76 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆずぽん | 作成日時:2017年9月13日 0時

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