対峙 二 ページ26
愛姫side
突き刺した刹那、紅い血ではなく、黒い靄が吹き出した。
靄が、お兄ちゃんと私を包んでいく。
伽羅「愛姫っ！受け取れ！」
飲み込めれる寸前に伽羅が投げたのは、伽羅の首飾りだった。
大倶利伽羅side
ほんの数分前・・・。
二振りで三条を相手しろと？
いくらなんでも鬼畜過ぎるだろ。
にっかり「ふふふ。お困りかな？」
国広「青江！」
にっかり「石切丸は僕に任せてくれて構わないよ」
国広「頼んだ。大倶利伽羅は今剣と岩融を頼めるか？」
伽羅「わかった」
さっさとこいつらを片付けて愛姫の所へ行く。
伽羅「邪魔だ。そこを退け」
今剣「むりですよ。あなたたちにあるじさまをころさせるわけにはいきませんから」
伽羅「あいつをなんとかするのは山姥切だ」
岩融「山姥切は愛姫と交戦中だろう？何を言っている」
伽羅「ふん。記憶のないお前たちからしたらそうだろうな」
今剣「きおくがない？」
伽羅「山姥切は、もう一振りいるだろう？図太くて面倒臭い奴がな」
国広「失礼な。こっちは終わったぞ」
今剣「そんなのしりませんよっ！そーれ」
伽羅「口閉じとけよ」
国広「は！？」
山姥切の首根っこを掴んで今剣に投げる。
当然、今剣は何も見えないので山姥切に思いっきりぶつかり、壁に激突した。
岩融「今剣！？」
今剣に気を取られる岩融。
伽羅「余所見か？余裕だな」
岩融「がっ！？」
鳩尾に拳を叩き込む。
国広「おい！何なんだ今のは！」
にっかり「いいとびっぷりだったねぇ」
伽羅「すまない。貞より軽かったな。見誤った」
国広「クソが」
伽羅「さっさとあいつの所へ行け」
にっかり「きみは？」
伽羅「愛姫の所に行く」
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作者名：兼さんの耳飾り | 作者ホームページ：http://yuzunoki
作成日時：2023年4月4日 20時
