山姥切長義の"もしも" (ページ25)

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対峙ページ25

愛姫side
厄介な相手が出てきた・・・。
国広「すまない。主の部屋へ行ったのはいいが、結界が張ってあったことをすっかり忘れていた」
愛姫「そういや、そんなこと言ってたね」
国広「俺の姿は見えていないようだが、結界に触ったときの霊力の跡をつけられたみたいだ」
愛姫「大方、術を張ってるのは小狐丸だよね」
伽羅「愛姫は三日月と石切丸の相手をしろ。今剣と岩融は俺が相手をする」
愛姫「わかった。国広は、小狐丸をお願い」
国広「わかった」

愛姫「三日月、石切丸。遊ぼうよ」
三日月「今剣が向いていると思うのだがな」
石切丸「だが、初鍛刀様直々のご指名だからね。遊ぶしかないだろう」
三日月「若いなぁ。お主らは」
まぁ南北朝生まれですからね。
貴方たちに比べたら若いでしょうよ。
？？「下がれ。三日月、石切丸。俺が相手をしよう」
愛姫「お、お兄ちゃん・・・」
三日月「良いのか。山姥切」
石切丸「きみは、彼女が斬れるのかい？」
長義「主の敵は俺が斬る。たとえ妹であろうともだ」
石切丸「わかったよ」
後ろに下がる二振り。
長義「長義が打った本歌、山姥切長義。参る」
一気に距離を詰めての逆袈裟。
かわしきれず、中庭に放り出される。
伽羅「愛姫っ！」
国広「クソッ」
二振りが此方に来ようとする。
愛姫「来ないで！」
わかってた。
ここに来るからには、必ず戦うことになるって。
国広とも約束した。
私が相手をするって。
愛姫「私が、相手をするから、二振りは早く三条を片付けて、姫様の所に行って」
国広「・・・わかった」
歌仙は別の中庭で戦っているのか、辺りは静かだ。
お兄ちゃんはただ、黙って攻撃をしてくる。
ふと、お兄ちゃんの首筋に黒い靄が見えた。
それに気を取られ、後ろの池に気づかず、池に落ちた。
愛姫「ぶはっ！」
馬乗りになる形で降りてくるお兄ちゃん。
好機！
短刀は接近戦に強い。
お兄ちゃんは御守りを持ってるはず。
だから、ごめん。
また、お兄ちゃんの首筋から、黒い靄が見えた。
その場所をめがけて、私は、刀を突き刺した。