情報共有と軍議 ページ46
朝日side
屯所に戻ると部屋で爆睡している日本号がいた。
石切丸は既に起きていて、もう身支度を整えてある。
朝日「おいこら。起きろ飲んべえ」
日本号「・・・まだ夜が明けたばっかじゃねぇか。まだ寝れるだろ」
朝日「それどころじゃない。こちら線の敵がでた」
日本号「ほぉ」
朝日「お前以外もう起きて身支度を整えてる。ただでさえ昨日は何もしてないのに」
日本号「へいへい。起きるよ」
朝日「話はまだ終わってないよ」
日本号「情報共有とか色々するんだろ。話は後でいいじゃねぇか。お前部屋の外出てろ」
ぽいっと部屋の外に放り出される。
高次「おや、朝日。もう起きていたのか」
朝日「ううん。帰ってきたばっかり」
高次「そうか。・・・なぁ、私は黒田家の人間の誰かに似ているか?」
朝日「え?」
高次「あぁいや。私を黒田家の人間とすぐ見抜いたからな。やはり誰かに似いてたのか?」
朝日「うん。そうだよ。きみはね、長政様に似てる。顔もだけど、心も」
高次「心?」
朝日「そう。私たちをここに置いてくれたり、色々と。まぁ、要するにきみは正真正銘の黒田家の人間だよ。だから胸を張って、つとめを果たしなね」
高次「ありがとう」
日本号「朝日ー。もういいぞ」
朝日「はいはい。それじゃ」
高次「あぁ」
石切丸「成る程。こちら線の時間遡行軍は人の姿をしていた、と」
鶴丸「あぁ。俺もこの目で見たぜ」
物吉「僕たちとほぼ同じ実力を持っていました」
太鼓鐘「もしかしたら、俺たちと同じ戦い方をするのかもしれねぇ」
日本号「会話はしてたのか?」
鶴丸「いや。会話はおろか、意思疏通もできなさそうだった。それは俺たちの戦う敵と同じだな」
ん?何か引っ掛かる。
思い出せ。何が引っ掛かるのか。
・・・そうか!
高次『ここ最近、妙な化け物を見たという報告が相次いでいてな。落武者の様な格好をしたものだそうだ』
あいつらは落武者の格好をしてなかった。
まさか、私たちの世界の時間遡行軍もこちらに来ているのか?
いや、引き込まれたといった方が正しいのかな?
物吉「朝日さん。どうかしましたか?」
朝日「もしかしたら、私たちの世界の時間遡行軍もこちらに来ているのかもしれない。思い出してよ。昨日高次が言ったことを」
太鼓鐘「あっ!落武者!」
鶴丸「そういや、化け物は落武者の格好をしていると言っていたな」
一体何がどうなっているんだか。
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作者名:兼さんの耳飾り | 作者ホームページ:http://yuzunoki
作成日時:2023年3月29日 19時