待ち時間 ページ26
朝日side
少年が勉強してる間、私たちは部屋の外で待機していた。
すると、
髭切「おっ。朝日と弟だ。いらっしゃい。主の部屋の外に立ってないで僕の部屋においでよ。お茶出すよ」
髭切がやって来た。
「お茶出すよ」の言葉に思わず膝丸が？と聞き返しそうになった。
さて、この誘いに膝丸はどう答えるか。
そんなの一つしかない。
膝丸「いいのか兄者！」
絶対に乗る。
髭切「僕の弟は遠征に出ててね。今いないんだ」
膝丸「そうなのか」
髭切「お前もこの菓子が好きかな？」
膝丸「ああ」
髭切「お茶はぬるいの？」
膝丸「ああ」
髭切「ふふっ。やっぱり僕の弟にそっくりだなぁ」
でしょうよ。
同位体なんだから。
ていうかこれ私空気じゃん。
？？「おーい髭切。此方に五虎退の虎来てないか？っと客人か」
髭切「白丸。来てないよ」
鶴丸「そうか。そして俺は鶴丸だ」
髭切「虎は猫のところにいるんじゃない？」
鶴丸「猫・・・？ああ。南泉か」
本当にどこの本丸の髭切も刀の名前覚えないよね。
鶴丸「ありがとさん。邪魔して悪かったな」
そう言って鶴丸は部屋から出ていった。
髭切「そうだ。夕日も源氏の刀だったよね」
さっき私の名前呼べてたのに何で？
朝日「そうだよ。あと私は朝日」
髭切「ありゃ〜」
ボケが回ってますよおじいちゃん。
朝日「私は打たれてすぐ源氏に渡った。といっても渡ったのは久明親王の頃だけど」
膝丸「その頃はすでに北条の権力が強まっていたのだったか？」
朝日「ううん。その頃北条は他の御家人と対立してた。久明親王が可哀想に思えたよ。そんなドタバタの中で将軍になったんだから」
髭切「じゃあ君の知らない幕府の話をしてあげるよ。多少曖昧だけど」
大分の間違いじゃなくて？
でも・・・
朝日「聞こうかな」
髭切「いいよ。弟は何か覚えてる？」
膝丸は義経の刀だよ。
膝丸「俺は九郎の刀だ。幕府の話はとんと知らん」
髭切「ありゃ〜」
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作者名：兼さんの耳飾り | 作者ホームページ：http://yuzunoki
作成日時：2023年3月29日 19時
