7 その他大勢 ページ7
目をつぶっていても綺麗な顔。
まつげ長いなぁ。しかもバッサバサ。
とか考えてる間に距離が縮まって近づいた唇。
私このまま…五条先生とキス…しちゃうの…？
腰を抱かれ顎を持ち上げられていて拒めない。
でも、この唇に何も考えられなくなるくらい酔わされたい。
そんな淫らな欲望が心臓の弾みをどんどん激しくしていき、身体そのものが脈を打つ。
ドクンッ…
ドクンッ…
ドクンッ…
ドクンッ…
うぅ…心臓の音、五条先生に聴こえちゃうよぉ…ッ
あまりの緊張で鼓動が重くなり始め、呼吸も浅く苦しくなったとき。
「はい、そこまで」
五条先生の唇が触れるか触れない距離で突然、背後から抱きつかれて後ろにのけぞり、冷えた華奢な手に口を塞がれた。
珍しく五条先生が驚いて、目を見張っている。
この声…
「硝子さん！？」
「硝子！ 気配消すの止めろ！」
五条先生と同時に硝子さんの名前を呼んだ。
さっきまでの甘い雰囲気が更地のように掻き消されて、背後からの不穏な刺々しい空気に包まれる。
「五条。私の大切な可愛い助手を、お前のその他大勢と一緒にするな」
「その他大勢…」
「Aー、そこ反復しない。憶えなくていい言葉だよ」
目隠しを元に戻した五条先生に、先生っぽく注意される。
でも、気になるよ。
五条先生はかっこいいから女の人達が放ってはおかないと思う。
困らないくらいには絶対モテる。
『その他大勢』って何人くらいいるんだろう…？
「ぅわっ！？」
考え込んでいると、硝子さんが私を抱きしめたまま後ろに下がり、更に五条先生から引き剥がした。
頼りがいのある腕と温もりが無くなって、つい寂しく思ってしまう。
「心外だなぁ。Aが“その他大勢”な訳ないじゃん」
「…にしては簡単にキスしようとしていたじゃないか。“家”の事、忘れた訳じゃないだろう？」
「……もちろん、忘れてないさ……」
家…『五条家』ってこと…？
普段、あんまりそういう雰囲気が無いから忘れがちだけど、五条先生は学生の頃から呪術師の名門『五条家』の当主。
呪術界においても、権力、財力、名声…全てがトップクラスだ。
本来は、庶民出身の私が気安く話したり出来ない雲の上のひと。
「宗家の仕事もちゃんとやるよ」
「分かってんなら、Aをお前の面倒な事情に巻き込むな」
「でも、結婚するまでは誰とどう付き合おうが、おっけーっしょ？」
「残酷かよ」
結、婚…？
五条先生が！？
「A、こんなクズ男、早めに見限った方がいいぞ」
青ざめた私に向かって、硝子さんが深いため息をついた。
*
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ゆずあ(プロフ) - みぃさん» ご愛読ありがとうございます！続編を楽しみにしていただけて嬉しいです(’-’*)♪ 近いうちにUPしますので、また遊びに来てくださいね！ 完結までよろしくお願い致します！(^人^) (2021年12月13日 0時) (
レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
ゆずあ(プロフ) - ミーコさん» ご愛読ありがとうございます！ 楽しんでいただけて私も嬉しいです(*´∀`)♪ 漠然と想い描いている最後を何とか文章に乗せて完結まで頑張りますので、よろしくお願い致します！(*-ω人) (2021年12月13日 0時) (レス) id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます♪続編嬉しいです！楽しみにしてますね(人 •͈ᴗ•͈) (2021年12月12日 20時) (レス) @page50 id: c397bf8382 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 続編ありがとうございます!いつも楽しみながら読んでいます!続編がんばって描いてください!楽しみに待っています! (2021年12月12日 17時) (レス) @page50 id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)
ゆずあ(プロフ) - ミーコさん» 応援コメントありがとうございます！キュンキュンいただけて嬉しいです！宿儺&五条&虎杖との絡みとか書きたいことが沢山あって１話詰め詰め型ですが、完結まで頑張りますので、最後までお付き合いいただけると幸せです。(*^ω^)♪ (2021年11月28日 20時) (レス) @page33 id: 2fea8fb6ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆずあ | 作成日時：2021年11月6日 18時
