今日のReクエスト ページ38
「んん……?さきょう?」
衣擦れの音を零しながら辺りを見渡す。
あ、いた。時間は…寝落ちするのも当たり前の時間帯。そろそろ仕事に影響が出そうなくらい寝ていなかったから丁度いい。
取り敢えず、身体が冷えないように毛布をかけよう。誰か起きてないかな。…あ、万里。よし、行くか。
コンコン。
………………ガチャ。
「んー、誰だ?ってAさん?」
「万里着いてきて」
万里の腕を引き、代わりに至と千景の部屋に顔出す。
「至。万里少し借りる」
「Aか。左京さん?万里ならいくらでも貸すからいいけど」
「そう。ありがとう。お礼に夜食作る。談話室集合」
「マジか。よろ」
丁度キリが良かったのか、もぞもぞ動くマルチーズ。ぴょこぴょこかわいい。…それどころじゃない。
「万里いくよ。左京寝落ちしたから運んで」
「またっすか。ま、Aさんの飯食えるならいいか」
「いつもありがとう。後で言っとく」
「ま、いつもお世話になってるんで、お互い様って事で」
「ふふ、万里いい子いい子」
部屋の前で足を止めた。手を伸ばして万里の頭を撫でる。いい子、いい子。
満足。入ろう。
デスクで寝ている左京。疲れきっているから多少荒く扱っても起きない。だから万里に抱えてもらってそのままベッドに運んでもらった。ベッドの脇に座り左京の頭を撫でる。それから眼鏡を外して、サイドテーブルに置いてある眼鏡入れに差し込んだ。
「ありがとう」
「うぃっす。…Aさんって飴と鞭すごいよな」
「そう?アタシより左京の方が上手」
「左京さんは…鞭多くねぇか?」
「ふ、左京はパパだから。」
「ブッ!それは、はは、ひきょーだわ」
「そんなにおもしろかった?でも、一人くらい悪役がいなきゃ人って団結しないでしょ。他の人にやらせるくらいだったら尻叩き役は自分がやるって人だからあの人」
「確かに…」
「一応最年長って事になってるし。…着いた」
食事用のテーブル席に座って既に座ってる至がいた。ゲーム機器を離す様子はない。
万里もその隣に座った。アタシは向かい側に座ってその様子を眺める。
「っしゃ!」
「お疲れ様。なに食べるの」
椅子から立ち上がって業務用冷蔵庫を開ける。
「おつー。んー、おまかせで」
「わかった」
野菜を取りだしてみじん切りにする。こんな時間に重たい物を作ったって左京に知られてもいい様に野菜中心の丼物を作った。
「いただきまーす」
「いただきます」
「どうぞ」
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勘久朗 - 左京さんをパパにして至さんを弟にして真澄を彼氏にしたい。 (2019年11月15日 23時) (レス) id: 9175532e2c (このIDを非表示/違反報告)
勘久朗 - ヤバイ・・・好き・・・吐血する・・・真澄も左京もかっこよすぎ・・・真澄も左京も純愛・・・嫁にしたい・・・てか至さんの世話したい・・・(通常運転) (2019年11月15日 23時) (レス) id: 9175532e2c (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 「解釈の一致」ってこういう事なんだなって思いました。尊いおぶ尊い。最高です。そして秋組もかわいい。読んでて心がきゅんきゅんしました。ありがとうございます。 (2019年3月19日 3時) (レス) id: ee1f3c5304 (このIDを非表示/違反報告)
しゆにだ(プロフ) - あぁ、左京さんとこんな恋したい。パパほしい。ほんとに夢のようだった ありがとうございました!!これからも頑張ってください! (2019年1月16日 21時) (レス) id: cc0fafd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきゆき - 左京さんの優しさとかっこよさ、満開カンパニーのみんなの優しさが伝わってくる小説でした!更新頑張ってください!応援してます! (2018年11月28日 1時) (レス) id: 07636e0f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:胡椒 | 作成日時:2018年4月22日 1時