本日のおしながき。 (ページ6)

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俺は一旦彼女から離れる。一歩下がったところから手際よく作られる卵焼きを見ている。

「ほら、できたよ、運んでください」

と、俺の目の前に今目の前で焼かれたばかりの卵が美味しそうに乗ってる皿が突き出された。

テーブルに卵の乗ったお皿を置いて、先月買ったばかりのお揃いの茶碗にご飯を盛る。

「わっ、たかくん山盛りだねぇ」

『これでも控えたよ？朝だし』

２人向かい合わせで座り手を合わせてから彼女の作った朝ごはんを食べる。

味噌汁のいい匂いと、焼きたての卵のいい匂い。

『卵、いただきまーす…おっ、だし巻き？』

「うん、テレビでちょうどだし巻き卵の作り方がやってたから、早速実践してみました」

『あれ？それ、ちょーかっこいい赤い髪の毛の人が出てるやつじゃない？』

「どうだったっけなー？」

『ご視聴ありがとうございまーす』

「たかくん、すっごく美味しそうに食べてたから。どうかな？収録で食べただし巻き卵と同じ味がするかな？」

『うん、うまい。Aが作ってくれたから、倍美味しいよ。ご飯もすすむ。』

俺は空になった茶碗を彼女に見せる。
茶碗をみて彼女はとても満足そうな表情になった。

朝ごはんを食べ終えたら、もう一度Aを抱き枕にして二度寝をすることにしよう。こんな休日も悪くない。

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