L.O.V.E

24 -side F ページ26

F side




テーブルの上には個室の高級焼肉店には似つかない量の肉と空のビールジョッキ

目の前のお皿には大量の焼いたお肉がホイホイ乗せられていく



「ふぅじぃがぁやぁぁぁ、おれのぉ焼いた肉がぁ食えねぇのかぁ〜」



飲み物が届いてから俺の話を遮り次から次にビールを煽った北山は完全に酔っ払いと化した

今日告白された事を話してから俺たちをお似合いだと言った北山はどこか上の空で
当たり障りのない話題で早１時間
早めの夕食だったからまだ20:00もなっていなかった



「北山、もうお肉はいっぱいだから大丈夫。」

「んあぁ？ずぅぇんぜんっ、食ってれーらろぉ」

「んもぉ、北山！ビールはお終いにしよう」



もう何杯目かも分からないビールジョッキ片手にとろっとした瞳で呂律の回らない会話を繰り広げる北山



「らぁめぇ！まら飲ぉむぅ〜」



持ってるジョッキに手を伸ばすとふいっと手を上に上げ、ごつんっと音がするほど頭を勢いよく机に突っ伏した



「北山？大丈夫？」

「んむぅ…いでぇっ……っぅん………」



もごもごと机に突っ伏したまま何か喋ってるけど全く伝わらない



「んぅ……ふいがやぁ……っう……」

「何？どうした？」

「…ぅき……な…だお……」

「ごめん、よく聞こえない」



こんなに酔っ払っちゃって
今日はちゃんと北山がどう思ってるのか聞こうと思ってたのに肝心な北山の気持ちが聞けないじゃん

こんな状態じゃ話にならないしそろそろ帰ろうと声を掛けようとした時聞こえた言葉に胸が高鳴った



「うぅ…ぅき……すき…らんだ…よ……んぅ…ふじがやぁ…」




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