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《もしもし…北山?》


「あぁ、ど、どうした…?
…藤ヶ谷が電話してくるなんて珍しいじゃん…」


《ごめん…こんな時間に電話して……今、大丈夫……?》


「お、おう、なんだか呑み足りなくてひとり晩酌してたとこだから…」


《そっか………》


「何かあったのか…?」



電話してきたくせにそれから何も話さなくなった藤ヶ谷

藤ヶ谷の声がいつもよりも細くて頼りなくて
戸惑いなのか不安なのか…
受話器から聞こえる音は何も無いのに
心の声が聞こえた気がした



「なぁ、藤ヶ谷?さっき…俺に何言おうとしてた…?」


《…………》


「ニカが来て、話せなかったから、気になってさ」


《…ねぇ…北山……》


「ん?」


《今から………そっちに言っても……いい…?》



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作者名:ゆうにゃん | 作成日時:2019年8月23日 23時

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