りあらぶ × BE LOVE 〜なるべくゆっくり歩いていこう

宏光くんの気持ち5 ページ27

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「ミツはうちの大事な長女だからね、ここはちゃんと確認しておかないと」

「でたよ、渉のお節介」

「ところで、ミツは太輔の事どう思ってるの？」



相変わらず不機嫌丸出しの藤ヶ谷の皮肉な言葉も無視して横尾さんからいきなり飛んできた度直球の質問
横尾さんの隣にいる藤ヶ谷をチラッと見た
お椀を持ったまま固まってる



「どうって‥」

「ミツも知ってると思うけど、俺も太輔の気持ちはもう聞いたんだ」

「藤ヶ谷の気持ち‥？」



藤ヶ谷の気持ちって
そう言えば俺の事をどう思ってるかなんてまだちゃんと聞けていない



「まさか、太輔、ミツにちゃんと言ってないの？」

「言おうとしたのに邪魔したのは誰でしょうね」

「いやいや、遅すぎでしょ、」

「だから今日言おうとしたんだって！」

「どうだかー？」



目の前で言い争いを始めた二人
藤ヶ谷の気持ちもわかんないけど
自分が藤ヶ谷のことをどう思ってるかすら自分でもよく分かっていなくて

ただ藤ヶ谷とあんな事があっても気持ち悪いとか嫌だとかそんなことは1ミリもなくて
むしろ気持ち良かったというかなんて言うか‥‥



「とーにかーく！鈍感宏光くんと、拗らせ太輔くんがまた気まずーくならないように！
ちゃんとお互いの気持ちは言葉で伝えなさいってこと！」



横尾さんの言葉で察した
これは俺にちゃんと藤ヶ谷と向き合えって言ってるんだ
勝手に気まずくなって避けて藤ヶ谷の気持ちから逃げてる俺に

そうだよな

だって藤ヶ谷はやり方は置いといてちゃんと俺と向き合おうとしてくれてると思うから



「さ、鍋の具も大分無くなってきたし、〆はラーメン！！太輔、またキッチン借りるねー」



横尾さんは立ち上がってキッチンに向かった
目の前の藤ヶ谷は‥
お椀をテーブルの上に置いて俺を見てる
バチッと合った視線に心臓がドクドクと鳴って目が逸らせない
真剣な表情で俺を見るそれでも何も言わずに黙ったまま



「はーい！〆のラーメン食べよー！」



その後直ぐにキッチンから戻ってきた横尾さん
ちょっと気まづい雰囲気を察したのかいつもよりテンションの高い横尾さんが中心となってテーブルを囲んだ


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